『The Good, The Bad, The Weird』公式上映。左からイ・ビョンホン、ソン・ガンホ、チョン・ウソン。 photo:Ayako Ishizu
カンヌこぼれ話もそろそろ終わり。
今年のカンヌをふり返れば、やはりクリント・イーストウッドの顔が浮かぶ。イーストウッド御大は『Changeling (原題)』に加え、ナレーションを担当したワーナー映画の85周年記念ドキュメンタリー『You Must Remember This』(原題)や、『ダーティハリー』も上映され、大忙し。『ダーティハリー』はビーチでの野外上映で、ファンの前に御大自ら登場して挨拶し、「ふさふさの茶色い髪の男(ハリー)と私が同じ人物に見えないかもしれませんが…」と笑わせ、大喝采を受けていた。実は、カンヌで一般ファンが入れる映画は少ないので、これは貴重なチャンス。大サービスだったのだ。
さて、最後にこれぞ本当のこぼれ話。『The Good, The Bad, The Weird』(原題)のソワレのとき、フランス人らしき紳士に呼び止められ、「あなたの『フランスを倒せ!』というセリフは素晴らしかった」と言われたんだが、あのー、もしかして女優さんと間違えられたんでしょうか? 全く信じきっている様子だったので、適当にお礼を言っておいたけど。上映後は、韓国の報道陣にいろいろ感想を聞かれたのだが、翌日、私のイ・ビョンホン絶賛コメントが記事になってたそう。香港のテレビ局にも取材され、パルムドール予想をしたのだが、こちらは大外れ(もちろん『Changeling (原題)』と答えた)。男優賞の予想も、ベニチオ・デル・トロと言おうとして咄嗟に名前が浮かばず、その直前に取材したフィリップ・シーモア・ホフマンの名前を口に出しちゃったし、ボケボケ。いや、ホフマンも『シネクドキ・ニューヨーク (原題)』で大奮闘だったけどね。