毎年恒例でアカデミー賞授賞式前夜に発表されるゴールデン・ラズベリー賞。第31回の授賞結果が26日に発表され、『エアベンダー』が最多5部門を制覇、2010年を代表する最低映画の栄誉(?)に輝いた。『エクリプス/トワイライト・サーガ』と共に最多9部門でノミネートされていた『エアベンダー』は作品賞、監督賞(M・ナイト・シャマラン)、脚本賞、助演男優賞(ジャクソン・ラスボーン)、使い方を間違ったインチキ3D映画賞の5冠。助演男優賞のラスボーンは『エクリプス/トワイライト・サーガ』と併せての受賞となった。ラジー賞の創設者で映画のパブリシスト、ジョン・ウィルソンは本年度から新設の“使い方を間違った3D映画賞”の授賞理由について「映画は2Dで撮影されたのに、3D映画上映のチャージとして数ドルを劇場から稼ぐためにデジタルで3D映画に加工されました。彼らは『加工した』と言いますが、我々は『正道を踏み外した』と言いたい」と述べた。続いて3部門制覇したのは『セックス・アンド・ザ・シティ2』。サラ・ジェシカ・パーカー、キム・キャトラル、クリスティン・デイヴィス、シンシア・ニクソンが最低主演女優賞に輝いたほか、スクリーンカップル/アンサンブル賞、最低続編賞を受賞した。ほかに、最低主演男優賞 はアシュトン・カッチャー(『バレンタインデー』、『キス&キル』)、最低助演女優賞は ジェシカ・アルバ(『キラー・インサイド・ミー』、『Little Fockers』<原題>、『マチェーテ』、『バレンタインデー』)が受賞した。ラジー賞は1981年に創設、「ゴールデンラズベリー賞財団」の会員および会費25ドルを支払った一般の映画ファンの投票により選ばれる。第25回のハル・ベリー(『キャットウーマン』)や第30回のサンドラ・ブロック(『ウルトラI LOVE YOU!』)のように、トロフィーを受け取りに来る勇気ある受賞者は今年は現われなかった。写真は『セックス・アンド・ザ・シティ2』ジャパン・プレミアで来日したサラ・ジェシカ・パーカーほかキャスト4人。© AP/AFLO