中年レスラーに若返る男、元大統領などの役柄を演じた実力派の俳優陣が候補に名を連ねた主演男優賞は、『ミルク』で同性愛者であることを公表してアメリカで初めて公職についた政治家、ハーヴィー・ミルクを描いたショーン・ペンの手に。
“オスカーの華”主演女優賞。今年、栄誉を勝ちとったのは『愛を読むひと』で戦争の傷を抱えた女性を演じきったケイト・ウィンスレット。初ノミネートのアン・ハサウェイから15回目のオスカーノミネートとなるメリル・ストリープ、さらにはアンジェリーナ・ジョリーにメリッサ・レオ、そして前哨戦のゴールデン・グローブ賞で主演・助演W受賞を果たしたケイトと若手からベテランまで多彩な顔ぶれが並んだが、ケイトが同賞6度目のノミネートで念願のオスカーを獲得した。
作品賞に先駆けて発表された監督賞を手にしたのは『スラムドッグ$ミリオネア』のダニー・ボイル。授賞式直前には来日を果たした際には、「いままで“ダニー・ボイル”だったのが“オスカーノミネート〜”と呼ばれるようになって変な気分さ」とおどけていたダニーだが、ノミニーから正式にオスカー受賞監督となった!
短編アニメーション部門での『つみきのいえ』に続いて、外国語映画賞部門でも快挙! 滝田洋二郎監督、本木雅弘主演で納棺師という職業にスポットを当てた『おくりびと』が見事オスカーに輝いた。外国語映画賞が正式に設立されて以来、日本映画が受賞するのは史上初の快挙!
実力派&曲者ぞろいで注目を集めていた助演男優賞でオスカーを手にしたのは、故人ながらゴールデン・グローブ賞受賞を始め、賞レースをここまで引っ張り続け、下馬評でも最も高い評価を得ていた故ヒース・レジャー。『ダークナイト』での希代の悪役ジョーカーは、多くの人々の記憶に刻まれると共に、アカデミー賞の歴史にもその名を刻んだ。故人のオスカー受賞は、ピーター・フィンチ以来史上2人目の快挙。
ディズニー/ピクサー史上最高の全米オープニング記録を樹立し、日本でも昨年12月に公開されるや興収37億円を超える大ヒットを記録した『ウォーリー』が、ゴールデン・グローブ賞に続き、長編アニメ映画賞を獲得した。
司会のヒュー・ジャックマンによるにぎやかなショーで幕を開けた今年のアカデミー賞。まず、主要部門の口火を切って発表されたのは、助演女優賞。混戦模様を呈する中、『それでも恋するバルセロナ』でコメディエンヌとして新境地を開いたペネロペ・クルスが見事、オスカーを受賞した。
初恋の思い出や学生時代の懐かしき情景…誰もが持つ青春時代の「郷愁」を思い起こさせる、大人のための初恋物語『悲しきボーイフレンド』。昨年秋、作品の舞台となった兵庫県内で先行上映された本作が、2月21日(土)に都内でも初日を迎え、主演の寺脇康文を始め、寺島咲、上田結、松下優也、草野陽花監督が舞台挨拶に登壇した。
間もなくやってくる、“卒業”の季節。淡く切ないこの季節を舞台に、高校生たちの等身大の恋愛模様を描いた『ハルフウェイ』。「あすなろ白書」や「ロングバケーション」など数々のヒットドラマを世に送り出してきた北川悦吏子が初めて映画監督に挑んだ本作が、2月21日(土)に公開され、北川監督をはじめ、主演の北乃きい、岡田将生、溝端淳平、プロデューサーの岩井俊二が初回上映後の舞台挨拶に登壇した。
次々とベストセラーを世に送り出すと同時に、その著作の映画化が続々と決まり、まさに破竹の勢いで文学界、映画界を席巻している伊坂幸太郎。彼の著作の中でも“No.1の傑作”との呼び声の高い「重力ピエロ」が加瀬亮、岡田将生を主演に迎えて映画化された。伊坂さんは宮城県・仙台市在住で、「重力ピエロ」も同じく仙台市を舞台としている。原作に合わせて、映画ののロケも市や地元のフィルムコミッションの協力を得て、仙台市内および宮城県内で行われたが、このたび本作の森淳一監督と荒木美也子プロデューサーが宮城県副知事を表敬訪問した。
セックス・ピストルズのデビュー1年前の1975年、極東の島国で売れないパンクバンドが放った1曲がはるか時空を超えて2012年に地球を滅亡から救う——? 当代一の人気作家で次々と著作の映画化が決まっている伊坂幸太郎の同名小説を映画化した『フィッシュストーリー』。劇中に登場するパンクバンド“逆鱗(ゲキリン)”がこのたびスクリーンを飛び出して、実際にデビューを果たし、2月25日(水)にアルバム「FISH STORY」がリリースされる。正式デビューを前に逆鱗のメンバーの4人、伊藤淳史、高良健吾、渋川清彦、大川内利充と彼らの楽曲をプロデュースする斉藤和義が報道陣の取材に応じ、バンド活動、そして映画について語ってくれた。
日本でもおなじみ、世界80か国以上で親しまれている人気番組「クイズ$ミリオネア」を舞台に、インドの貧民街で育った一人の少年の波乱に満ちた人生と執念の愛を綴った『スラムドッグ$ミリオネア』。圧倒的な支持を得て、本年度のゴールデン・グローブ賞をはじめとしてこれまで76の映画賞を獲得し、迫るアカデミー賞では作品賞を含む9部門10ノミネートされた本作を引っさげ、授賞式を目前に控えるダニー・ボイル監督が緊急来日! 2月18日(水)、大勢のマスコミ陣が集まる中、記者会見が行われた。
夕張市民の手による復活から1年、今年も多くの未公開作品を携えて「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2009」が2月26日(木)より5日間にわたり開催される。これに先駆けて2月17日(火)、昨年『大地を叩く女』で審査委員長・犬童一心監督を唸らせ、見事グランプリを受賞した井上都紀監督が同映画祭と犬童監督の支援の下で完成させた、初長編作品『不惑のアダージョ』の完成披露試写会が行われた。上映前には、井上監督にスペシャルゲストの椿姫彩菜、スカパー!ゆうばり映画祭レポーターのLiLiCoを迎えてのトークショーが行われた。