『ソーシャル・ネットワーク』に感動したアナタにいまこそ観てほしい傑作ドラマ「ザ・ホワイトハウス」。今回は、両方の作品に見られる第一の特徴であり、お楽しみポイントのひとつでもある“小粋な台詞の応酬”をフィーチャーしていきます。前知識を入れずに『ソーシャル・ネットワーク』をご覧になった方は驚かれたかもしれませんが、本編では膨大な量の台詞がハイスピードで飛び交い、主演のジェシー・アイゼンバーグも、アンドリュー・ガーフィールドも、ジャスティン・ティンバーレイクも喋る! 喋る! 喋る! これには当初、映画会社側も驚きを隠せなかったらしく、計162ページに台詞のぎっしり詰まった脚本を、「この膨大な脚本が2時間の映画に収まるはずがない!」と一蹴したそうです。しかしながら、脚本を執筆したアーロン・ソーキンらは彼らの前で全ての台詞を実際に読み上げ、ほぼ2時間に収まることを証明。後のリハーサル期間は役者陣が台詞をハイスピードで言いこなすことに費やされたそうですから、このときのソーキン氏はよっぽどハイスピードで読み上げたんでしょうね…。とにもかくにも、こうして『ソーシャル・ネットワーク』は製作のGOサインを勝ち取ったわけです。一方、「ザ・ホワイトハウス」でも、主要登場人物であるジェド・バートレット大統領が、補佐官のレオ・マクギャリーやジョシュ・ライマンが、広報担当のCJ・クレッグが喋る! 喋る! 喋る! ホワイトハウスのあちらこちらを忙しく駆けずり回りながら、部下たちに指示を出したり、ちょっとした会話を楽しんだりする彼らのユーモラスで小粋な台詞の応酬が見どころとなっています。『ソーシャル・ネットワーク』のマークたちは物語の展開上、交わす会話もシリアス寄りでしたが、ホワイトハウスで働く頭脳明晰なエリートたちが交わす会話はお茶目で笑いどころ満載。しかも、それらの台詞は耳にして面白いだけでなく、演じる側にとっては「完璧なリズムで展開していく」そうです。では、そもそもなぜソーキン氏の脚本は台詞が多く、「完璧なリズムで展開していく」のでしょうか。ソーキン氏に聞いてみました。「“完璧”という言葉が相応しいかどうかはさておき(笑)、すごく速いビートで楽譜を作るように台詞を構成していくのが僕のスタイルであることは確かだね。だから、役者たちが独自の即興を入れる余地はほとんどないかもしれない。もしかしたら、それは演劇鑑賞が大好きだった僕の若き日に関係しているかもしれないな…。僕は役者同士がリズミカルに台詞を交わし合う姿が好きなんだ。とは言え、即興の台詞が不規則に入り乱れるような作品も好きだけどね」。練りに練られた台詞の応酬の果てに待つものは何なのか、台詞のひとつひとつから見えてくるものとは…? 次回は『ソーシャル・ネットワーク』と「ザ・ホワイトハウス」が描く深遠な人間ドラマに迫ります。「ザ・ホワイトハウス<セブンス・シーズン>コレクターズ・ボックス」[DVD](6枚組)価格:15,750円(税込)発売日:5月11日(水)※同日レンタル開始発売元:ワーナー・ホーム・ビデオ© 2011 Warner Bros Entertainment Inc. All rights reserved.
『ソーシャル・ネットワーク』ほかWEB初無料配信!アカデミー賞関連42作品が順次配信 2021.3.16 Tue 20:00 「Yahoo!映画」「GYAO!」が公開している「第93回アカデミー賞20…
【シネマカフェ的海外ドラマvol.376】『ペンタゴン・ペーパーズ』と一緒に観るとぐっと深まる!「グッド・ガールズ!」 2018.3.14 Wed 20:45 海外ドラマをクローズアップ。Amazonのオリジナルシリーズ「グ…