30日、31日と、コンペにはスターの主演作が続々と登場! マイケル・ケイン、ジュード・ロウの新旧“アルフィー”が競演した『スルース』(原題)は、1972年の傑作ミステリー『探偵/スルース』のリメイク。オリジナルは老作家役のローレンス・オリビエと、色事師役のマイケル・ケインの丁々発止の騙しあいが見ものだったが、今回は老作家をマイケルが演じ、色事師にジュードが扮するという趣向で、演技合戦を繰り広げている。監督は俳優でもあるケネス・ブラナーで、ジュードの役はもう少し若ければ自分で演じたかったに違いない。
vol.1のレポに書いた衝撃的な映画とは、アン・リーの新作『ラスト、コーション/色・戒』のこと。前作『ブロークバック・マウンテン』では男同士の愛を描き、ヴェネチアのグランプリ(金獅子賞)を獲得したアン・リーだが、今回は日本軍占領下の香港と上海を舞台に、男女の性愛を真正面から描いている。30日に行われた公式記者会見では、その性描写の激しさと生々しさに、「実際に行為はあったのか?」と聞かれたアン・リーは、「君はこの映画を観たのかい? 観たならわかるだろう?」とにんまり。
ヴェネチア映画祭2日目の8月30日、特別招待部門であるヴェネチア・マエストロ部門に北野武監督が登場。招待作『監督・ばんざい!』の上映に先立ち、北野監督へ今年から新設された“GLORY TO THE FILMMAKER!賞”が贈られた。この賞は挑戦的で偉大な監督を表彰するもので、ヴェネチア映画祭に長年貢献してきた北野監督の『監督・ばんざい!』の英語タイトル『GLORY TO THE FILMMAKER!』から名づけられたもの。ヴェネチア映画祭ディレクターのマルコ・ミューラー氏は監督を「大きな実績がありながら、常に新しいことに挑戦する監督」と紹介。監督は照れ笑いしながら、「こんな賞をもらったときに、最も自虐的な映画を撮ってしまってすみません。我慢して観てください」と語ると、満場の観客から大きな拍手を浴びていた。
第64回ヴェネチア国際映画祭が8月29日、ヴェネチアの南にあるリド島で開幕した。開幕式には、オープニング作品である英国映画『Atonement』(原題/ジョー・ライト監督)に主演したキーラ・ナイトレイをはじめ、共演のヴァネッサ・レッドグレーヴや、審査委員長であるチャン・イーモウ、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥらが参加。繊細なレースのドレスに身を包んだキーラがレッドカーペットに登場すると、「キーラ! キーラ!」の大合唱が起こり、キーラも笑顔で握手やサインに応じていた。
80年代の立川を舞台に、やんちゃな中学3年生たちの熱い青春を切り取った映画『ワルボロ』が9月8日(土)より公開される。これに先駆けて8月30日(木)、本作の完成披露試写会が行われ、上映前の舞台挨拶に松田翔太、福士誠治、木村了、古畑勝隆、途中慎吾という三中錦組の面々に、隈田靖監督、そして原作者のゲッツ板谷が登壇した。
アメリカと並々ならぬ密接な関係にあるサウジアラビア王国。王族によって国内における要職は占められているため国会は存在せず、王の命令が法律の公布と同意義とされる。この国で1996年に起こったホバルタワー爆破事件をヒントに、テロ事件の犯人を追ってサウジアラビアに乗り込んだFBI捜査官たちの姿を通して、この国の本当の姿を描き出した『キングダム 見えざる敵』が10月に日本でも公開を迎える。本作で、FBIチームの中で唯一の女性であり、法医学の調査官であるメイズを演じたジェニファー・ガーナーが来日し、8月30日(木)に記者会見が行われた。
スパイダーマンにX−メンといったヒーローを生み出してきた大手アメコミ出版社のマーベル・コミックスの人気シリーズの映画化第2弾、宇宙放射線によって超人化したヒーローたちの活躍を描く『ファンタスティック・フォー:銀河の危機』。本作のジャパンプレミアが8月29日(水)に開催され、本シリーズの大ファンと公言する、女優の吉川ひなのがスペシャルゲストとして登場した。
青山真治監督が構想に10年をかけ、『Helpless』、『EUREKA ユリイカ』に続いて北九州を舞台に描き出した人間ドラマ『サッド ヴァケイション』。本作のポスターには“あの女を不幸にするためなら、俺はどんなことでもやってやる”という強烈な言葉が並べられている。浅野忠信扮する主人公・健次をかつて捨てた母親である“あの女”千代子を演じた石田えりが、8月28日(火)に開催されたトークイベントに登場。自身の役柄や作品、撮影についての石田さんの本音トークに会場は大きな盛り上がりを見せた。
『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』の衝撃から5年。再び世界でセンセーションを巻き起こした新作『ショートバス』が日本でもつい先ごろ公開されたばかりのジョン・キャメロン・ミッチェル監督が、音楽プロデューサーのクリス・スルサレンコ、そしてオノ・ヨーコをはじめ多数のミュージシャンとのコラボレーションを実現。N.Y.にあるLGBTQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クィア)の青少年のための学校「ハーヴェイ・ミルク・ハイスクール」を応援するべく立ち上がった! 彼らがチャリティ・アルバム「ウィッグ・イン・ア・ボックス」を制作、完成させるまでを追いながら、4人のLGBTQの生徒たちに焦点を当て、その心の声を映し出したドキュメンタリー『ヴォイス・オブ・ヘドウィグ』が9月22日(土)より渋谷ライズXほか全国にて順次公開される。本作の監督を務めたキャサリン・リントンが来日し、8月21日(火)に彼女のウェルカムパーティが開催された。
平凡に生きてきたはずの人々が突然、人智を越えた能力の持ち主に。いったい誰が何の目的で、彼らにこの能力を授けたのか? そして、能力者となった者たちを待ち受ける運命とは——? 2006年アメリカで公開されるや「24」や「LOST」といった名だたるドラマシリーズを退けて視聴率No.1に輝き、全米に社会現象を巻き起こしたTVドラマ「HEROES/ヒーローズ」。この人気ドラマが、海外ドラマ専門チャンネル「Super! drama TV」の独占放送でこの秋、日本に初上陸を果たす。9月29日(土)の先行プレミア放送、10月16日(火)の本格的な放送開始に先駆け、8月27日(月)に都内で「HEROES/ヒーローズ」ジャパンプレミアが開催された。上映前の舞台挨拶に、ジャパンプレミアのために来日したマシ・オカ、グレッグ・グランバーグ、アリ・ラーター、センディル・ラママーシーの4名のキャストが登壇した。
夏の風物詩とも言える夏の甲子園は稀に見る大逆転劇で幕を閉じたが、永遠の野球少年たちの夏はまだまだこれから。高校野球に続いて、社会人野球の頂点を競う「第78回都市対抗野球大会」が開幕。8月24日(金)の大会初日、公開中の映画『キャプテン』で主人公の谷口に扮した布施紀行と元・巨人軍投手の宮本和知が登場し、第1試合の始球式を行った。
全く平凡な生活を送っていた普通の人々が、突如として特別な能力に目覚める。彼らに与えられた使命はただ一つ。それは、運命を支配すること——。全米で社会現象を巻き起こした2007年最大の話題作「HEROES/ヒーローズ」。2006年秋、アメリカNBC局にて放映が始まりファースト・シーズンが「24」、「LOST」を上回る視聴率を獲得。先日発表された第59回エミー賞のノミネート発表では、作品賞、助演男優賞を始め、新作ドラマシリーズの中で最多8部門のノミネートを果たした。この最新の全米大ヒット・ドラマが、海外ドラマ専門チャンネル「Super! drama TV」による独占で日本初放送されることが決定。先ずは9月29日(土)に第一話、第二話の先行プレミア放送が行われ、来る10月16日(火)より本格的な放映がスタートする。本作の放送開始にともない、「HEROES/ヒーローズ」のキャスト、アリ・ラーター、マシ・オカ、センディル・ラママーシー、グレッグ・グランバーグが来日し、記者会見を行った。
かつては無敵だった走り屋だったが、友人をバトルで亡くしたことで生きる意味を失い、放浪の旅に出た赤星颯人。ある街にたどり着いた彼は、一人の少女に出会い、再びバトルの世界へ足を踏み入れる…。日本初のカーアクション・ムービー『スピードマスター』。最先端のVFX技術を駆使した、スピード感溢れる本作が8月25日(土)に初日を迎え、主演の中村俊介、須賀大観監督ほか、内田朝陽、北乃きい、蒲生麻由、鮎貝健が舞台挨拶を行った。