ナタリー・ポートマンを主演に迎えた映画『ブラック・スワン』(仮題)が9月1日よりイタリアで開催されるヴェネチア国際映画祭のオープニングで上映されることが決定した。12月1日より全米公開されることも決まった本作。監督を務めるのは、低予算作品ながら各方面で激賞され、数々の映画賞を受賞した『π』、ミッキー・ロークを完全復活させた『レスラー』など、話題作を世に送り出してきたダーレン・アロノフスキー。ニューヨーク・シティ・バレエ団を舞台に、ナタリー演じるダンサーのニナが、プリマの座を争うライバルとの競合の中で、狂気を帯びていくさまを描く心理スリラーとなっている。「白鳥の湖」という、純粋で気品のある白鳥と狡猾さと官能性を併せ持つ黒鳥の二面性を求められる役柄を巡り、敵対心からねじれた友情を発展させていく2人のダンサー。やがてニナは、自らを崩壊させかねないある危険な方法で、自らのダークサイドを見出していく——。写真からも見てとれるように、“鬼気迫る”という言葉がピッタリのナタリー。踊ることに全てを捧げてきたニナの狂気を見事に体現している。共演には、バレエ団の芸術監督を務めるトーマス・リーロイをヴァンサン・カッセルが、ニナのライバルとなる新人ダンサーのリリーをウクライナ出身のミラ・クニスが演じるほか、ウィノナ・ライダーがこれまでバレエ団でプリマを務め上げてきたベスに扮している。ダークサイドに堕ちていくナタリー…。ヴァンサン・カッセル、ウィノナ、ミラといった共演陣とどのように絡んでいくのかも注目したいところ。そしてヴェネチアっ子たちは彼女の変貌ぶりをどのように受け止めるのか?『ブラック・スワン』は日本では2011年春、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。