ヒュー・グラント主演、A24と『クワイエット・プレイス』脚本コンビが仕掛ける“脱出サイコスリラー”映画『異端者の家』が4月25日(金)より公開。
本作の公開を記念し、逃げ道ゼロの<密室>で生まれたスリルを描き切った、閉じ込められ系密室映画の傑作を紹介する。
密室が最も安全!?『パニック・ルーム』2002年

娘と共に、以前富豪が住んでいたN.Y.マンハッタンのタウンハウスに住むことにした、離婚したばかりのメグ(ジョディ・フォスター)。そこには、自動施錠システムと赤外線センサーが装備された緊急避難用のスペース“パニック・ルーム”が備えられていたが、実はその部屋には、富豪が生前に残した多額の遺産が隠されていた――。

見どころの1つは誰も<家>から一歩も出ない密室空間にも関わらず、デヴィッド・フィンチャー監督ならでは、スリルあふれるスタイリッシュなカメラワークにより壮大な画で展開される、強盗犯3人組VSパニック・ルームを武器に戦う母と娘の攻防戦。
娘役は当時10代だったクリスティン・スチュワートだ。
密室×密室=新世界『キューブ』1998年

お互いになんの関わりもなく、年齢、職業もバラバラ。そんな男女6人がある日突然、鉄格子でできた、キューブ(立方体)の部屋に閉じ込められる。脱出するためには、キューブ同士を移動しながら逃げ道を探すしかないことが分かるが、それぞれのキューブには様々な殺人トラップが仕掛けられていることが判明、極限状態の下で、彼らの精神状態が徐々に狂い始めていく。

正義、傲慢、不安、妬み――追い詰められることで暴かれ、変貌する人間の本性。<密室>と<密室>をつなぐことによって、これまでなかった世界が生まれるという斬新な世界観で、公開から30年近く経った現在でも未だ傑作の呼び声がやまない作品。
2021年、菅田将暉らが出演した日本版リメイク『CUBE 一度入ったら、最後』も話題に。
家から、出られない…『異端者の家』4月25日公開

布教のため、森に囲まれた一軒家を訪れた2人のシスターがドアベルを押すと、出てきたのは優しい雰囲気を漂わせた男性、リード(ヒュー・グラント)。「妻も在宅中」と聞いて安心した2人は家の中で布教の説明をすることを受け入れたが、話し始めた途端、リードが豹変。

天才的頭脳を武器に「どの宗教も真実とは思えない」と強硬な主張を展開。リードから不穏さを感じとった2人は密かに帰ろうとするが、すでに玄関の鍵は閉ざされており、助けを呼ぼうにも携帯の電波は繋がらなかった――。
主演は、元祖ロマコメの帝王ことヒュー・グラント。世界的人気を誇るスターと平凡な書店員の恋を描き、根強い人気を誇る『ノッティングヒルの恋人』のリバイバル上映も3月28日(金)からスタート、大人気シリーズ『ブリジット・ジョーンズの日記 サイテー最高な私の今』(4月11日公開)にも復帰する。

恐怖の仕掛けを張り巡らせた<密室=家>を舞台に“頭脳犯サイコパス“を怪演、ゴールデングローブ賞にもノミネートされたことでの話題の本作。
音に反応する怪物から身を潜めて生きる家族を描き、大ヒットとなった『クワイエット・プレイス』で脚本を担当したスコット・ベック、ブライアン・ウッズが本作では監督と脚本を担当、「家は第4の主人公」と明かす、生きているかのうように不気味な存在感を放つ<家>は見逃せない。

『異端者の家』は4月25日(金)よりTOHO シネマズ 日比谷ほか全国にて公開。