日本では毎年、約8万人が失踪する。その多くは帰宅するが、数千⼈は完全に姿を消してしまう。彼らは「蒸発者」と呼ばれる。⼈間関係のトラブル、借⾦苦、ヤクザからの脅迫など、理由はさまざま。いわゆる「夜逃げ屋」の支援を受ける者もいる。すべてのしがらみを捨て、どこか別の場所で、新しい生活を始める。深い喪失や挫折と、人生をゼロからやり直す希望が交差する。そんな「蒸発」は、これまでも優れた文学や映画のモチーフになってきた。映画『蒸発』は、⽇本の蒸発という現象に迫ったドキュメンタリー。。知られざる「夜逃げ屋」の仕事や、失踪者と残された⼈々の⼼の葛藤と和解の道のりを、没入感のある映像で描く。
アンドレアス・ハートマン
森あらた