《キャサリン/Catherine》
違う次元から来たという、謎のイケメン転校生カムランの母親達から、ジンの子孫であることを告げられたカマラ。元の次元に戻りたいという彼らに協力したのも束の間、一転彼らに追われる身となり、大事な兄の結婚式を台無しにしてしまう羽目に…。傷心のカマラだったが、逃げる中で見た機関車の幻覚(?)を自分も見たというパキスタンに住む祖母からの突然の電話がきっかけで、急遽自身のルーツを辿るため母親と一緒にパキスタンへ向かう。
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今回はまるまるパキスタンでのエピソード。突然の新キャラ、レッド・ダガーの登場シーンで、カマラが徐々に技をスムーズに使えるようになってきていて成長を感じる。親の故郷でついにジェダイトレーニングでもするのか? と思うようなストーリー展開だが、トレーニングはなく今回はルーツを知る、困難に立ち向かうことに徹しているのが興味深かった。
兄の結婚式を台無しにして険悪な関係のカマラとカマラの母、そして久しぶりの母(カマラの祖母)との再会に懐かしさと、いつまでも子ども扱いされるなど複雑な感情も抱えるカマラの母など、親子三世代に渡るそれぞれの苦悩が描かれた。途中カマラの従兄弟が、パキスタン系移民二世の自分探しの旅を揶揄するシーンがあるが、本エピソードで描かれるのはそんなよくある自分探しの旅だけではない。パキスタンの分離独立の中生きた祖母、祖国からアメリカへ移住した母、そしてアメリカで育ったカマラとそれぞれの側面から語ることで、各世代が大事にしてきたことや悩み、そしてこれからカマラが背負うことについて感じることができる。
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追手に執拗に追われる中、逃げつつも今の持ち得る力でどうにかしようとするのも、ヒーローになる手前の女子高生として等身大で好感。ヒーロー物ならもっとドンパチやり合ってほしいという思いも無くはないが、まだ粗削りなカマラのアクションだからこその良さがある。ヒーローは突然ヒーローになるのではなく、ちょっとずつ成長していく様子が胸アツで思わず応援したくなる。なみに、このドラマ、アントマンがさりげなく数回登場しているので(ポッドキャストや壁に描かれた絵など)、アントマンの次回作などとも繋がったりするのだろうか…? いずれにしても、気づけば残り2話、まだ語られない曾祖母アイシャの物語はおそらく次回。さらなる秘密とカマラの成長に期待だ。
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