マレフィセントとディヴァルは「互いを理解し尽くしている」
ただし、幸いなことに、マレフィセントには良き理解者がいる。それが、サム・ライリー演じるカラスのディアヴァルだ。マレフィセントの過激さが再び顔を出し得る続編でも、彼は彼女のそばに? 少なくとも、日本公開を前に来日したアンジェリーナの隣には、サムがいる。これはいい兆候だ。
「ディアヴァルには最初からマレフィセントの傷が見えていた。誰よりも早くね。と同時に、彼女の中にある温かさ、柔らかさにも彼は気づいていた。この作品を観る子どもたちも同じだと思う。子どもというものは実は洗練されていて、アンチヒーローを受け入れることができる。善悪は別々に存在しているのではなくグレーな領域があるのだと、彼らは完全に理解している」(ライリー)。
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「マレフィセントとディヴァルは完璧なペア。クレイジーでもあるけれど(笑)。ある作家が言っていた。『愛されるより大事なのは、理解されること』とね。彼らは互いを理解し尽くしているし、だからこそ遊び心をもって背中を押せるの」とアンジェリーナ。サムが同意する。
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「マレフィセントとディアヴァルには、台本に書かれている以上の関係性がある。今回の彼らは、長年結婚しているカップルのようでもある。口喧嘩したりしてね。個人的なことを言うと、僕は映画の中で死ぬことが多いから(笑)、同じ役を2度演じたことがない。でも、こうして2作目に戻り、役をさらに深められることになった。ディアヴァルがマレフィセントに向けるユーモアを深められることにワクワクしたんだ。続編には、彼が彼女に笑い方を指南するシーンがある。すごくチャーミングな場面なんだ。演じていても楽しかったよ」。
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