■『ボンジュール、アン』7月7日(金)公開 80歳にしてデビュー! エレノア・コッポラ監督
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巨匠フランシス・フォード・コッポラ夫人として、はたまたロマン、ソフィアの母として、これまで映画監督一家を陰で支えてきたエレノアが、80歳にして初の長編劇映画デビューを果たした記念すべき第1作は、全ての大人の女性に贈る人生賛歌の物語。自身を投影したかのような主人公アン(ダイアン・レイン)は、自分自身の人生と長年連れ添った映画プロデューサーの夫マイケルとの関係を、カンヌからパリへ向かうドライブの旅を通して見つめ直す。
エレノアは、74歳のときに本作を企画したが、「女性が監督する女性目線の作品なんてウケない」と言われ続け、資金集めに6年もの時間を費やしたという。アメリカ全4館で公開スタートとなった本作は、インディ系としてはベストアベレージとなる館アベレージ20,000ドルを突破するスマッシュヒットを記録。カメラマンや衣装、美術などの制作スタッフも映画界で活躍する女性を中心に集めたというこだわりぶりで、まさに“女性による女性のための映画”となっている。
■『ありがとう、トニ・エルドマン』6月24日(土)公開 世界が絶賛! マーレン・アデ監督

『恋愛社会学のススメ』などで知られるマーレンの長編3作目となる本作は、第69回カンヌ国際映画祭において批評家から絶大なる支持を獲得し、「スクリーン・インターナショナル」での星取りでは歴代最高得点を記録。インディペンデント・スピリット・アワード外国語映画賞をはじめ数多くの賞を受賞し、第89回アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートを果たした話題作。マーレン自身の父親をモデルに描いたという奇想天外な父、トニ・エルドマンと、そんな父に振り回されるキャリアウーマンの娘の交流を、ユーモアたっぷりに描いた、笑って泣けるストーリーに癒されること間違いなし。
■『ワンダーウーマン』8月25日(金)公開 新記録樹立! パティ・ジェンキンス監督

『モンスター』でシャーリーズ・セロンにオスカーをもたらしたパティ・ジェンキンスの新作は、最強の女戦士の活躍を描いたスーパーヒーロー映画。「女性スーパーヒーローは興行的な成功が見込めない」という理由で長らく実写映画化が叶わなかった本作だが、北米で公開された初週末には、女性監督による作品として歴代最高のオープニングを記録する大ヒットスタートを果たした。さらに、これまでスーパーヒーロー作品とは異なり、観客の半数以上は女性で、女性たちの支持を確実に集めていることでも話題。「女性にアクション映画は監督できない」という固定概念を覆した、まさに現代を代表する作品といえる。
“21世紀は女性の時代”。映画業界で、続々と才能を開花させる女性監督たちのパワーを、ぜひ劇場で感じてほしい。