『ラブ・アクチュアリー』のリチャード・カーティス監督が“引退作”と公言する最新作『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』を携えて初来日を果たし、7月8日(火)に都内で行なわれた記者会見に出席。スペシャルゲストとしてタレントのIMALUも来場した。脚本を手がけた『ノッティングヒルの恋人 』に『ブリジット・ジョーンズの日記』、監督デビュー作の『ラブ・アクチュアリー』など、女性の目線を巧みにすく上げた作品群は日本でも高い人気を誇るが、意外にもこれが初来日。本作は過去にタイムトラベルする能力を持った男性が、人生の要所要所でその能力をうまく使いながら運命の人と人生を共にしていくさまを描き出す。この日は、劇中の屋外ウェディングをイメージして、都内のウェディング場の屋上にて会見を実施。立っているだけで汗がしたたり落ちるほどの強い日差しの中での会見となったが、57歳のカーティス監督は笑顔で会見場に姿を現した。「多分、これが最後の監督作品となりますが、この作品を持って初めて日本を訪れることができて嬉しい」と語るカーティス監督。オリジナル脚本による本作の着想について「親友と話していて、人生で最後の日をどう過ごすかという話題になったんです。2人とも、特別なこと――ラスベガスでの豪遊もジュリア・ロバーツとのデートも散財もせず、友人と朝食を食べ、ガールフレンドとランチをし、家族と夕食を食べ散歩する、そんなごく普通のことが一番大事なんじゃないかという結論に至りました。そこにタイムトラベルという要素を加えて物語を作り上げたんです」と明かす。最後の監督作品となるが「自分の作品に自信を持つということはあり得ません」と語りつつ「それでも、この映画には満足しています。大好きな人たちと一緒に撮影することができました」と充足感をにじませていた。人間賛歌と言える作品を多く送りだしてきた監督だが、作品作りにおいて最も大切にしている点について「家族」「愛」「友人」など身近な存在や事柄をテーマにすることだと語る。さらに「(『ラブ・アクチュアリー』主演ほか、監督作品の常連の)ヒュー・グラントに仕事をさせなくてはいけないとも思ってたよ(笑)。(監督の脚本による)『フォー・ウェディング』以前の彼はヒドイ役者だって思われていたからね」と語り、笑いを誘っていた。IMALUさんは、劇中のレイチェル・マクアダムスが豪雨のウェディングで着た赤いウェディングドレスをイメージした衣裳で登場し、監督に花束を手渡した。元々『ラブ・アクチュアリー』が大好きで「何度も観て毎回泣いてる。キーラ・ナイトレイのウェディングシーンを観て、同じことを自分のウェディングでもやろうと思っている」と言うほど監督の作品のファンだという。本作については特に主人公が巧みにタイムトラベルをするシーンに触れ「恋愛ってタイミングが大事」としみじみと語る。「どうしてこんなに女心が分かるのか!」と尊敬の念を持って語るIMALUさんに監督からは「よろしければあなたが結婚する際に、事前に私がお相手と面談してチェックしましょう(笑)」と申し出があり、IMALUさんは「ぜひお願いします!」と乗り気だった。『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』は9月27日(土)より全国にて公開。
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