スティーヴ・マックィーン監督は、ハリウッドがもっと多くの映画作品で奴隷について描くべきだと感じているようだ。スティーヴがメガホンを取り、高評価を受けている歴史的ドラマ『それでも夜は明ける』は、1841年に誘拐されて奴隷として売られた自由黒人ソロモン・ノーソップの人生を描いた史実に基づく作品だ。スティーヴは奴隷を描いた映画が十分に作られていないと感じているそうで、特にほかの史実に基づいた作品数と比べては尚更だとしている。スティーヴは「Sky News」に「なぜか世間は歴史上のこの期間に目を向けたくないみたいだね」「第二次世界大戦は5年間続いただけなのに、第二次世界大戦やホロコーストを描いた作品は何百もあるだろ」「奴隷制は400年間も続いたって言うのに、そのことを描いた映画は20作にも満たないんだ。僕らはそのバランスを見直して、歴史上のその期間に目を向ける必要があるよ」とコメントしている。そんなスティーヴは以前、『それでも夜は明ける』はあくまで「愛」と「希望」をテーマにした作品であり、当時の奴隷に対する暴力や残虐行為が映されているものの、観客たちがそのむごいシーンの数々に惑わされないことを願っていると話していた。「僕が言いたいのは、僕にとってこの作品は常に愛を描いたものだってことなんだ。最悪の環境下でも、僕や僕らのような人の祖先たちは生き延び、しかも愛を通じて生き延びたってことなんだ。彼らにはほとんど選択肢がなかったんだよ。子どもを育てるために、その環境の中で自分なりの道を進んでいく必要があったのさ。両親の元から引き離された人もいれば、母親や父親から引き離された人もいたよ」「でもそんな混沌の中でもある種の希望と愛があって、それこそがソロモンがこの12年間の道のりで経験したことなんだ。ソロモンは愛と希望という感覚を持ち続けたのさ」。(C) BANG Media International
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