大友克洋監督を筆頭に、日本アニメーション界のトップクリエイターが結集し、現在大ヒット上映中の『SHORT PEACE』。その大友監督の大ファンを公言しているのが、日本のアニメや特撮をこよなく愛し、最新作であるSFアクション超大作『パシフィック・リム』でもその要素をふんだんに取り入れているギレルモ・デル・トロ監督。『パシフィック・リム』のキャンペーンで来日していたデル・トロ監督のたっての希望で、大友監督とデル・トロ監督との夢の対面が実現した。すでにお互いの作品を鑑賞していた2人。大友監督は『パシフィック・リム』を「とにかく、ノリが良くて観ていてとても楽しかった。面白い要素を出し惜しみせずに全部入れ込んでいる感がいい。デル・トロ監督の強烈なこだわりを貫き通した映画」と絶賛。デル・トロ監督は『SHORT PEACE』について「この作品で大友監督は日本アニメーションの新たな領域を開拓した。彼の器は壮大で、それが満たされるのを見届けるのが我々に課せられた責務」とコメントし、大友監督に心酔している様子が伝わってくる。2人は15年ほど前に出会って以来、これまでも一緒に食事をするなど親交を深めてきた仲。今回の対面でも、まず慣れ親しんだ友人同士のハグで、久々の再会を喜び合った。大友監督から、『SHORT PEACE』の全長3メートルにもなる劇場パンフレットやTシャツなどをプレゼントされたデル・トロ監督は「素晴らしい!」と大興奮。デル・トロ監督からは、自身が書いた小説『The Strain』の第1巻が贈られた。監督同士の対談らしく、大友監督は『パシフィック・リム』の撮影期間や撮影方法について質問し、デル・トロ監督の一つ一つの答えに興味深くうなずく姿も。デル・トロ監督からは、『パシフィック・リム』のペントコスト司令官は、実は大友監督の『AKIRA』に登場する大佐をモデルにした、という驚きのエピソードが明かされた。途中、『パシフィック・リム』に出演している菊地凛子も飛び入り参加し、デル・トロ監督から大友監督に「いつか凛子を主演女優にした映画を、僕とあなたで一緒に作ることができたらうれしい」と熱烈なオファーが。菊地さんも「ぜひやりたい!」と話し、壮大な話題で盛り上がった3人。最後は「絶対またお会いしましょう」と固い握手を交わし、約2時間の対面を締めくくった。才能を認め合う日米2人の巨匠監督の対面は、実に濃厚で、刺激を与え合う時間になったようだ。『SHORT PEACE』は全国にて公開中。『パシフィック・リム』は8月9日(金)より全国にて公開。