「新ビバリーヒルズ青春白書」に続き、今回ご紹介する学園ドラマはゴールデン・グローブ賞のTVシリーズ部門で作品賞に輝いた「Glee」。日本でもCS局で放送が始まり、ハマる人続出中の話題作です。昨年9月に全米放送が始まり、現在もシーズン1のオンエア真っ只中にある「Glee」は、とある高校のグリー部(合唱部)が舞台。かつては学園の花形クラブだったグリー部の惨状を見かねた熱血教師・ウィルが、栄光を取り戻そうとグリー部の顧問に就くところから始まります。しかし、現在のグリー部に所属する部員たちは、学園のいじめられっ子やはみ出しっ子ばかり。果たして、ウィルは学園ヒエラルキーの最下層に位置する部員たちを栄光へと導けるのでしょうか…?ストーリーラインだけを追うと根性系青春ドラマのようですが、「Glee」が単なる学園ドラマと一線を画す点は2つ。1つはグリー部の物語なだけに、全編にわたって音楽満載であること。グリー部の個性派部員からウィル先生に至るまで、登場人物たちが様々なシーンで歌や踊りを披露します。しかも、グリー部が取り組む楽曲は、いわゆる合唱曲ではなく、新旧いろいろのヒットソング! 例えば、第1話のクライマックスでグリー部員たちが歌うのは、ジャーニーが80年代にヒットさせた「Don't Stop Believin'」。そのほか、ローリング・ストーンズ、ポリス、シンディ・ローパーからビヨンセ、リアーナ、カニエ・ウェストまで、ありとあらゆる楽曲が「Glee」ならではのアレンジでカバーされ、ウキウキ気分にさせてくれます。さらに2つ目は、どこかブラックでエッジのきいた作風であること。スター願望むき出しのいじめられっ子、レイチェルやおしゃれに敏感なゲイの男子生徒・カートといったグリー部員たちはもちろん、彼らの奮闘を見守る(もしくは邪魔する)教師たちも全員強烈な個性の持ち主。と言えば聞こえはいいのですが、要は少々とぼけたヘンテコキャラたちが集まっているというわけです。実は、「Glee」を手掛けているのは、エグさ満点の過激描写で美容整形の世界に迫った「NIP/TUCK」のクリエイター、ライアン・マーフィー。もちろん、「Glee」に「NIP/TUCK」のような過度のエグさはなく、むしろ後味すっきりの爽快感さえあるのですが、スパイシーなブラックユーモアは「NIP/TUCK」の中にも見られたものです。ちなみに、先頃のゴールデン・グローブ賞で「Glee」の作品賞受賞が発表された次の瞬間、ライアン・マーフィーは授賞式に参加していたニコール・キッドマンから祝福のキスを受けていました。と言うのも、マーフィーとニコールは互いを知る仲で、ニコールは「NIP/TUCK」の大ファンでもあるのだそう。ニコールが「NIP/TUCK」へのゲスト出演を希望している…なんて話も過去にありましたが、歌の上手なニコールですし、せっかくなら「Glee」にゲスト出演していただきたいものです!「Glee」FOXチャンネルにて毎週日曜23:00〜放送中番組公式サイト:http://tv.foxjapan.com/fox/lineup/prgmtop/index/prgm_cd/891© 2009_Twentieth_Century_Fox_Film_Corporation
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