中国・上海を舞台に、旅先でのふとした出逢いから生まれた恋を描いた『夜の上海』。言葉も通じない、だからこそかみ合わない、それなのに、少しずつ心を通わせていく二人を演じるのは『少林サッカー』のヴィッキー・チャオと本木雅弘。このロマンティック・ラブストーリーのジャパンプレミアが9月17日(月)に開催され、主演の本木雅弘ほか、西田尚美、塚本高史、和田聰宏、大塚シノブ、竹中直人が出席した。
今年で第4回目、知られざるラテン映画の魅力を贈り届ける「スペイン・ラテンアメリカ映画祭 LATIN BEAT FILM FESTIVAL」。9月14日(金)に幕を開けた同映画祭に、『夜のバッファロー』、『チャベス』という2作品を引っさげて、人気・実力ともに兼ね備えた、メキシコ出身の俳優、ディエゴ・ルナが初来日した。トロント映画祭から日本に到着したその足で、2作品の製作を手がけたパブロ・クルスとともに会見と舞台挨拶に登壇した。
幼なじみの変死の謎を追う元・新聞記者のロウィーナ。被害者が残した手がかりをもとに、最有力容疑者である大富豪が経営する広告代理店に潜入するが、事件を追えば追うほどに意外な犯人像が浮かび上がり…。ハル・ベリー、ブルース・ウィリス主演で贈るクライムサスペンス『パーフェクト・ストレンジャー』。9月17日(月・祝)、これまでにない試みとして、映画を鑑賞しながら観客に真犯人を推理してもらうという、観客参加型の試写会が開催された。ゲストとして石田純一と山本モナが来場し、観客とともに推理に熱中した。
カルト的な人気を誇る諸星大二郎の漫画を原作に、壁の中に潜むと言われる“壁男”の都市伝説を巡って繰り広げられるドラマを描いた異色のホラー『壁男』。先日の札幌における先行上映に続いて9月15日(土)、いよいよ都内でも公開を迎えた本作。上映劇場のテアトル新宿では舞台挨拶が行われ、主演の堺雅人と早川渉監督が登壇した。
その1:傷ついた人の、傷ついた場所に包帯を巻きに行く。それをデジタルカメラで撮影し、その傷ついた人へメールで送る。その2:活動範囲は市内に限る。その3:報酬はもらわない。その4:包帯代は、部員のカンパでまかなう──。以上が“包帯クラブ”のルール。そんな小さな街の片隅で、小さな活動を始めた高校生たちを描いた『包帯クラブ』が9月15日(土)に初日を迎え、原作者の天童荒太、堤幸彦監督、柳楽優弥、石原さとみ、田中圭、貫地谷しほり、関めぐみ、佐藤千亜妃が初日舞台挨拶を行った。
鬼才・三池崇史が、かの源平合戦と西部劇を融合、用心棒のガンマンまで登場させ一大エンターテイメントに仕上げた世界照準の自信作『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』が9月15日(土)に公開された。第1回目の上映を前に行われた舞台挨拶に、三池監督に加え、主演の伊藤英明、佐藤浩市に安藤政信、桃井かおりが登壇。朝早くにもかかわらず、多くの観客が劇場に足を運び声援を送った。
世界中で感動を呼んだ『海の上のピアニスト』の原作者、アレッサンドロ・バリッコによる同名純愛小説を映画化した『シルク』。日本、カナダ、フランス、イタリア、イギリスと国境を越え、豪華キャストとスタッフの競演が実現した本作が、現在開催中の第32回トロント国際映画祭のSPECIAL PRESENTATION部門に正式出品され、現地時間の9月11日に上映された。上映にあたって、フランソワ・ジラール監督はじめ、主演のマイケル・ピット、キーラ・ナイトレイ、そして日本からは芦名星がレッドカーペットに登場した。
『8人の女たち』、『スイミング・プール』で恐ろしくもミステリアスな女性の魅力を見事に引き出したフランスの気鋭、フランソワ・オゾン。初めて英語劇に挑んだ最新作『エンジェル』の日本公開に先駆けて来日し、9月10日(月)に開かれた記者会見に出席した。会見にはゲストとして“監督と仕事してみたい女優”代表として夏木マリが登場した。
1997年、世界中の人々に惜しまれながら87年の生涯を閉じたマザー・テレサ。人種や宗教を超えて、飢餓や病気で苦しむ人々に惜しみない愛情を注いだ彼女の人生を追ったドキュメンタリー「マザー・テレサ メモリアル」(『マザー・テレサ:母なることの由来』、『マザー・テレサ:母なるひとの言葉』の2作品)が9月15日(土)より公開される。それに先駆けて、マザーの命日である9月5日(水)、没後10周年の記念上映会が開催され、アグネス・チャン、マザーの活動をドキュメンタリーで追い続ける千葉茂樹監督、そして国内でホスピス活動を行なっている山本雅基氏が「マザー・テレサの言葉を継ぐ」をテーマに語ってくれた。
思わず恥ずかしくなってしまうような型破りな父親と、その良き理解者である母親。破天荒な2人に引っ張られた一家の姿を通じて、現代社会における本当の幸せとは何かを問いかけるハートフルコメディ『サウスバウンド』。直木賞作家・奥田英朗の同名小説を映画化した本作の完成披露試写会が9月11日(火)に開催され、主演の豊川悦司に天海祐希、北川景子、田辺修斗、松本梨菜、そして森田芳光監督による舞台挨拶が行われた。
さて11日間続いた映画祭もこれで終わり。ふり返れば、ネットがつながらなかったり(プレス登録に50ユーロも払ったのに!)、もろもろ段取りが悪かったり、物価が高かったりと、最初は不満もあったが、いつしかヴェネチアのゆるい風にすっかりはまってしまった。また来年も足を運んでしまいそうだ。毎朝、『旅情』でキャサリン・ヘプバーンがコーヒーを飲むサンマルコ広場を通りぬけ、『リトル・ロマンス』で小さな恋人たちが目指すため息の橋を眺めながら、船に乗って『ベニスに死す』の舞台であるリド島に向かう…なんて、よく考えたら贅沢だもの。
続くサプライズは、男優賞がブラット・ピット(『アサシネーション・オブ・ジェシー・ジェームズ・バイ・カワード・ロバート・フォード』)、女優賞がケイト・ブランシェット(『I’m Not There』)と、『バベル』の夫婦コンビだったこと。『バベル』の監督、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥが審査員だったから、というわけではないとは思うけど。
南の島ののんびりとした時間を切り取った癒し系ムービー『めがね』。『かもめ食堂』のスタッフ・キャストが再集結して製作され、9月22日(土)よりいよいよ公開を迎える。本作の試写会が開催され、小林聡美、市川実日子、加瀬亮、もたいまさこのキャスト陣と荻上直子監督を迎えての舞台挨拶が行われた。