聴覚障害と向き合いながらプロボクサーとしてリングに立った小笠原恵子さんをモデルに映画化、第72回ベルリン国際映画祭エンカウンターズ部門に出品された岸井ゆきの主演映画『ケイコ 目を澄ませて』。この度、岸井さんが初のボクサー役に向け猛特訓を重ねたトレーニング&コメント映像が解禁となった。
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本作で岸井さんが演じたのは、実際にプロボクサーとして活躍していた小笠原恵子さんをモデルにした主人公“ケイコ”。ゴングの音も、セコンドの指示も、レフリーの声も聞こえない中でリングに立つボクサー役に挑んだ。
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キックボクシングの経験はあったものの、今回ボクシングにはじめて挑戦するにあたり、まずアトム級(女子の最軽量の階級)に体重が届かなかったため筋肉をつけながら増量することからスタート。
当初はたとえボクシングであっても人を殴るということに対して、なかなか前向きになれなかったという岸井さん。しかし、日々練習を重ねていくうちに「これは自分自身との戦いなんだと気付き、意識が変わった」と語る。そこからは「とにかく強くなりたい」という一心で、ひたすら猛特訓を重ねたという。
クランクインまでの3か月間、みっちりボクシング指導を行ってくれたのは劇中でもトレーナー役として登場する松浦慎一郎。さらに、三宅唱監督も岸井さんと一緒にトレーニングに挑み、撮影前からチーム一丸となり、文字通り体当たりで“ケイコ”を作り上げ信頼関係を築いていった。
タッチマスという試合形式の練習時には、監督が体格差を気にしてガードに徹していると、岸井さんから「なんでパンチを打ってこないんですか? もっと本気でぶつかってきてください」とまっすぐに指摘を受けたそう。
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今回解禁となった映像は、監督と岸井さんのタッチマスの様子、また松浦さんとのスピード感あふれるミット打ちの様子をおさめたトレーニング映像。岸井の真剣なまなざしに注目。
さらに、リングサイドで撮影にあたって初めて台本を読んだときの感想を語るコメント映像も解禁。はじめてのボクシング、はじめての手話の挑戦に不安もあったようだが、撮影前から監督がともに練習に取り組んでくれたことで言葉を交す以上に同じ思いを共有することができたと言い、2人の間で多くを語らなくとも理解できる関係性が築けたという。最終的には「とにかく信じてください!」という前向きな気持ちになれたと撮影をふり返っている。
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『ケイコ 目を澄ませて』は12月16日(金)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。