アレック・ボールドウィンとインスタグラムで対談したウディ・アレンが、監督業からの引退を示唆した。
ウディは、劇場での上映期間が短く、動画配信サービスへ移行する作品が新しい映画を作ろうというやる気をそぐ要因の一つになっていると話した。コロナ禍で、さらにその思いは強くなったらしい。何か月も外に出ず、家に閉じこもっていたことで「予定していた映画を作れなかった」というが、そんな生活が長く続き「外に出なくてもいいや。映画を撮る必要もない。朝5時に起きて、一日中なにかを決断する必要もないんだ」と思うようにもなったという。
「少なくともあと1本は撮るかと。でも、これまでのようなスリルはなくなってしまった。監督をやり始めた頃は、映画を作れば全国の映画館で公開されたものだ。今は映画を作っても、6週間とか4週間、そんな短期間、劇場で上映されるとすぐにストリーミングやペイ・パー・ビューに移ってしまう。それに人々は家の大きなスクリーン、良い音響、きれいな映像で(映画を)観るのが好きなんだ」と映画製作に対する情熱を失っていることをうかがわせた。
「私が映画界に入ったときとは違う。だから以前より楽しむことができない。同じような楽しさを感じることができない。映画製作に対する感情がわからなくなっている。もう1本撮ってみてどんな風に感じるか見てみよう」と語った。
ウディには養女ディラン・ファローに対する性的虐待疑惑が浮上し、過去に仕事をした俳優たちから距離を置かれているが、この件に関しては触れなかった。