韓国主要映画賞で10冠を獲得した、現代を生きる女性たちの人間ドラマ『三姉妹』。この度、主演・共同プロデューサーを務めたムン・ソリのインタビューが到着、併せて、メイキング写真も解禁となった。
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ムン・ソリは、2015年の釜山国際映画祭でイ・スンウォン監督の前作を見て感銘を受け、イ監督に、次回作のシナリオができたらぜひ見せて欲しいと話していた。その言葉を覚えていたイ監督が彼女に本作のシナリオを見せたことから製作は始まったという。
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最初にシナリオを読んだときのことを、ムン・ソリは「俳優として滅多に出会えないシナリオだと思いました。3人の俳優の力で最後まで作品をリードしなければならないという点で、とても魅力的に感じました。私はイ・スンウォン監督の以前の作品を見て、監督の演出スタイルを知っていたので、とてもパワフルな映画になりそうだというのが第一印象でした」という。
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また、主演に留まらず共同プロデューサーも務めた理由として、「『三姉妹』の物語そのものが気に入りました。家父長制の文化や社会、暴力的だった時代に別れを告げたいと思ったのです。多くの人たちが家父長制による心の傷を今でも持っているとしたら、お互い、いたわり合ってほしいという気持ちも強かったです」と明かす。「共同プロデューサーを引き受けることになったのは、気が弱かったからです(笑)。この作品が成功してほしい、そのためにはどうしようかと心配ばかりしているより、実際に体を使って一緒に仕事をする方が、気が楽だと思い、プロデューサーまで引き受けることになりました」と語った。
“3姉妹”は撮影現場で「たくさんの時間を過ごしました」
共演には、ドラマ「愛の不時着」など数多くの作品で知られる名バイプレイヤーのキム・ソニョンと、韓国のトップモデルとして活躍し『ベテラン』でミス・ボン役を好演したチャン・ユンジュを迎えている。
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この共演については、「とても楽しかったです。3人でたくさんの時間を過ごしました。キム・ソニョンさんの撮影の日はチャン・ユンジュさんもよく現場に来ましたし、私も常に現場にいました。チャン・ユンジュさんの撮影の日は、1カットも欠かさずにキム・ソニョンさんと私が一緒に現場に張りついて、相談に乗ったりしながら、必要なことがあれば協力できるようにしていました。私が撮影する日も、2人は現場によく来てくれました。そんなふうに3人でたくさんの時間を過ごしました」と打ち明ける。
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「そんな現場がまたあればいいのですが、私の映画の経験からも頻繁にあるわけではないので、撮影が終わる時はとても寂しかったです。終わった後は虚しい気持ちになり、つらくなってしまいました」と撮影当時をふり返った。
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最後は日本の観客に向けて、「日本はいろいろな面で韓国と似ているところがたくさんあります。もちろん異なるところもありますが、家父長制の時代や文化を十分に分かっていただけると思いますので、多くの日本の観客の皆さんが『三姉妹』を観て、痛みを分かち合い、共感してくださればうれしいです」とメッセージを寄せた。
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『三姉妹』は6月17日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。