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大島さんが本作で演じているのは、菅野さん、高畑充希、尾野真千子に続く、“第4の母”耀子。本作で重要な役どころとなる彼女。瀬々監督は「大島優子さんが素晴らしいという反響が結構きている。誰だか分からなかったと。それだけ素晴らしかったということ」と明かす。
実はこの日、別の劇場で一人でこっそり、本作を鑑賞してきたという大島さん。「誰も気づかず」だったといい、「母親ってすごい鬼みたいな顔をしてる時もあるけど、仏のように微笑んでいる時もある。それって子どもからの主観として見ていて、そういう表情とかだけで親の心情を察知していた。親と子って鏡みたいだったなって思いだした。自分の母親もこういう瞬間があったんだろうなと思いだしながら観ましたね」とコメントした。
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また、本作に出演している渡辺真起子から「(本作を観て)『お母さんに会いたくなった』ときたんです。やっぱりお母さんを思いだしたりするんだな」と瀬々監督。大島さんも「改めて感謝しなきゃなとも思いました。私は父子家庭なので割と父親とばっかりずっといるんですけど、でも母親は母親なりの目線で子どもを見て、自分を奮い立たせるというか、母親って父親よりも信じたいっていう気持ちが強いのかなって思って…。架空でもいいし、何かを信じながら生きていこうっていう力が強いのかなって映画を観て思いました」と述べた。
そして、瀬々監督のファンだったという大島さんは「お話しが来た時は二つ返事でやらせてくださいと」と当時をふり返り、「でも1シーンだけというのは、やっぱりすっごく恐かったですね。それまでの背景とか流れがない中で、唐突に出るっていうものほど恐いものはないなと。撮影の1週間前位から耀子のバックボーンを考えながら、毎日毎日ずっと考えていました」と思いを語る。
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演じるにあたって、周りの実際に子どもがいる友人に話を聞いたそうで「温厚で子どもも好きな方なんですけど、『初めて育ててみて分かったよ』って。『1回プチッとなる瞬間が訪れるんだよね。そういう瞬間が自分にもあることに気づいた』って言っていて、誰にでも起こりえることなんだなと思ってそこを反映しました」と役作りを明かす。
瀬々監督は、そんな大島さんの演技に対して「素晴らしいなと思いました。凝縮された時間の中でだすのは大変だと思うし、ポンと出てきて断片だけで勝負するというのは、本当に恐い仕事だと思う。それに果敢に臨んでいただいたってことだけでもありがたい、この映画の“隠れたMVP”だと思っているんですけど」と絶賛した。
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『明日の食卓』は全国にて公開中。WOWOWオンデマンド、auスマートパスプレミアム、TELASAにて配信中。