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兄と妹、2組のカップルに波のように訪れる苦難と愛を描く本作。今回解禁されたビジュアルで注目してほしいのは、そこに載せられた歌詞の一節。本作において、もう1つの主役とも呼べるのが、いまの音楽シーンをリードする豪華アーティストたちが手掛ける31の名曲で、シュルツ監督が事前に本編に使用する楽曲のプレイリストを作成し、そこから脚本を着想し製作された。
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例えば、兄タイラーにはカニエ・ウェスト「I Am a God」から、妹エミリーにはフランク・オーシャン「Seigfried」からの歌詞がそれぞれ引用。監督自身が“ある意味でミュージカルのような作品”と語るように、全ての曲が登場人物の個性や感情に寄り添うように使用され、ときには音楽がセリフの代わりに登場人物の心の声を伝えている、まさにミュージカルを超えた“プレイリスト・ムービー”となっている。
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そして今回、シュルツ監督の初来日が3月17・18日に決定! テレンス・マリックの愛弟子にして「A24」の秘蔵っ子である監督は、現在31歳。子どものころから映画製作を始め、ビジネス・スクールに在籍後に映画界に飛びこみ、撮影アシスタントとしてマリック監督の『ツリー・オブ・ライフ』('11)、『ボヤージュ・オブ・タイム』(’16)などに撮影アシスタントとして参加。
さらに、感謝祭での家族の再会をきっかけにいとこのアルコール依存症がぶり返す、という実話を基にした物語『Krisha』('14)がサウス・バイ・サウスウエスト映画祭で審査特別賞を受賞。翌年に本作を長編として完成させ、カンヌ映画祭批評家週間を含む多くの映画祭での上映を経て、2016年に「A24」より公開された。2作目は同じく「A24」製作の『イット・カムズ・アット・ナイト』('17)。家の外にいる邪悪でミステリアスなものから何があっても妻と息子を守ろうとする父親(ジョエル・エドガートン)の物語を、ホラー映画の要素を織り交ぜて描き出した。
新たな才能が日本で何を語るのか、注目だ。
『WAVES/ウェイブス』は4月10日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。