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【インタビュー】のん、“リミッター”を意識しても譲れないこだわりとは?

「やりたいことはとことんやる!」というポリシーのもと表現活動に突き進む“のん”。女優・ライブ・アート・映画監督……とジャンルは問わない。

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のん『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』/photo:Madoka Shibazaki
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  • のん『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』/photo:Madoka Shibazaki
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生まれて初めて「リミッター」という言葉を意識した初舞台


好きなこと、やりたいことに力を注げない――。のんさんにとっても、それは大きなストレスになる。だからこそ、思ったこと、やりたいことは存分に表現する。これまでのんさんは「リミッター」を意識したことがなかった。とにかく突っ走る。そしてふと「疲れた!」と気づくというのだ。

そんな彼女も、今年8月に出演した女優の渡辺えりさんが脚本・演出を手掛ける舞台「私の恋人」に出演した際、「リミッター」という言葉を初めて意識した。「私は自分の健康状態にうぬぼれているところがあって、どこまでもタフだと思っていたんです。でも疲れで蕁麻疹が出てしまって…。私が蕁麻疹!? と思ったのですが、やっぱり体力的な部分では、しっかりリミッターを意識していかないといけないんだなと思ったんです」とはにかむ。

のん『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』/photo:Madoka Sibasaki
一方で“ものづくり”という点では、片渕監督の良いものを作ろうという執念にも近いこだわりには、度肝を抜かれたという。前述した東京国際映画祭初日のレッドカーペットイベントで片渕監督は、映画が「未完成」であることを報告していたが、その後も完璧を求めるために、ギリギリまでこだわりを見せている。

のんさんもYouTubeにて配信されている『おちをつけなんせ』で映画監督デビューを果たしているが「ものづくりをしている人ってリミッターがないんだなと思いました」と語ると「純粋にすごいなと思うし、尊敬できる部分だし、多くのことを学ばせていただいています。とにかく片渕監督は、私が疑問に感じたことに対してとことん向き合ってくださる方。こういう作品作りっていいなと純粋に思いましたし、自分が生み出す側でも、俳優としてでも大事な感覚だと改めて実感しました」と脱帽する。

のん『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』/photo:Madoka Sibasaki
《text:Masakazu Isobe/photo:Madoka Shibazaki》

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