気を取り直して「批評家週間」の会場に戻り、20時から『In Bed With Victoria』というフランス映画へ。この作品は部門のオープニングを兼ねているようで、上映前にヴァレリー・ドンゼリを含む同部門の審査員が紹介されたり、メルヴィル・プポーら同作のスタッフ・キャストがずらりと登壇したりして、とても華やか。
『In Bed With Victoria』は、弁護士のヒロインの公私を巡るトラブルを描くコメディーで、なかなか良い出来だった! 仕事は有能だけれど、ふたりの幼い娘をベビーシッターに任せきりにして、家も散らかり気味なシングル・マザーのヒロインは、友人の男性が巻き込まれた事件の弁護を引き受ける一方で、自分の荒れた私生活を勝手にブログ小説化した元夫を訴えるはめになる…。ラブコメ要素もたっぷりで、後半は動物の証言を含んだ法廷ものになるという、ドタバタ劇をスマートにまとめあげる監督の確かな力量が伺える1本。役者もみな素晴らしい。