レオナルド・ディカプリオとマーティン・スコセッシ監督が5度目のタッグを組み、経済都市・N.Y.のウォール街を舞台に、“欲”を売り“夢”をカネに換えた男の波乱に満ちた人生を描く映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』。本作で主演を務めたレオは2014年からの“休業”を宣言したばかりだが、そんな注目を浴びる彼にシネマカフェはどこよりも早く海外にて独占インタビューを敢行。そのインタビュアーとして海を越えてくれたのは、現在「ELLE girl(エル ガール)」や「sweet(スウィート)」などの女性誌を始め、朝の情報番組「スッキリ!!」でも活躍する辛口“オネエ系”映画ライター・よしひろまさみち。稀代のプレイボーイとオネエ系ライターという不思議なこの組み合わせ…果たして、レオとどんな話で盛り上がったのだろうか?<レオナルド・ディカプリオ×よしひろまさみち>2013年のレオナルド・ディカプリオは大忙し。来日も果たした『ジャンゴ 繋がれざる者』、往年の名作リメイク『華麗なるギャツビー』、そして全米では今秋公開となる『ウルフ・オブ・ウォールストリート』。年に3本も大作でプロモーション稼働してたら、そりゃ「引退はしないけど休業します!」とも言いたくなるでしょうよ。実際、彼は『ウルフ~』を最後に、しばらく俳優としての活動はお休みに入るとのこと。そんなレオさん、『ウルフ~』に関しては思い入れが強く、盟友マーティン・スコセッシとの再タッグに加え、自身の製作会社でのプロデュースもしている。「こういう作品は観たいと思う人がたくさんいる割には、スタジオが及び腰なんだよ。だって、セックス・ドラッグ・欲にまみれた人たちの話だから。製作に入る前の段階では、明らかに興行的には見込めないタイプのものだよね。だから、僕がこれをやりたい! って思っても、まずはスタジオ以外のところから資金を集めないといけなかったんだ。幸い、おもしろがってくれる人たちがいてくれたからよかったんだけど。僕も観客として観るには、こういうタイプの映画が好きだからね」。彼がこの作品で演じたのは、実在した投資ブローカー、ジョーダン・ベルフォート。彼自身が経験した、狂乱のバブルライフの回想本「ウォール街狂乱日記 - 「狼」と呼ばれた私のヤバすぎる人生」を基に、シニカルに描いている。「彼とは役作りの準備のために、3か月間面会していたけど、“ああ それはもっとひどかった。あれはこうだった。こんな人もあんな人も騙した”と、本には書いてなかったこともいろいろ教えてくれたんだ。その点は脚本の中に反映されているよ」。なんとまぁ…。元詐欺師との面会にはそんなエキサイティングな話が。ってことは、原作本(600ページ超の長編なので、読むの大変)よりも映画の方がスゴイ話が詰まってるってこと。それだけでも、レオさんの意気込みを感じることができるってもんでしょ。そんなレオさん、ジョーダンの狂乱期はジョーダンのせいだけじゃないってことを念押し。「映画の中のFBIエージェントの台詞に『ジョーダン、いろいろな悪事をはたらいたヤツを捕まえて来たけど、悪いことをする奴はほとんどの場合、父親、そのまた父親、と犯罪者の系図が延々と続く悪い事をするのが、悪いことだと教えられずに育ったケースが多かった。お前の場合はそうじゃない。自分で選んで悪事を悪事と思わなくなった。よくやった、と褒めてやるべきなのか?』っていうのがあるんだ。ジョーダンは日和見主義で甘い水の方に吸い込まれて行くハスラーなんだ。特にあの時代は投資業界への規則が甘かった。ポンジースキーム(ネズミ講的な金儲け方法)がうようよまかり通って、上手くやれば今はできないことがいくらでもできる時代だった。詐欺的投資に対して取り締まりが甘く、それに対す罰が甘かったから、その部分を上手く利用して、詐欺商法がまかり通っていたんだ」。おっそろしいわ! みなさん、うまい話には気をつけましょ~。ということで、その後のジョーダンにも会ったレオさんから、その反面教師ぶりを一言!「ジョーダンはやりたい放題やった後、それなりの償いをすることになったんだ。だから今の彼はその経験をフル活用して、責任あるビジネスのやり方をセミナーするようになってるってのもおかしな話だけど(笑)。富、欲、人を騙すことの罪、不正直な商売、無駄な消費とか、彼自身の体験から学んだことを、セミナーのクラスにしてるんだって。それは、彼が180度反対側のビジネスを説くことで、彼なりの罪滅ぼしをしてるんだ。彼の本の中にはそれも含んだ 体験が赤裸々に正直でに書かれている。僕が読んだ本の中で最も正直に書かれたものだと言ってもいいよ」。
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