『アラビアのロレンス』、『チップス先生さようなら』などで知られる名優、ピーター・オトゥールが14日(現地時間)、長期にわたる闘病生活の末、ロンドン市内の死去していたことを広報担当者が発表した。享年81。アイルランド出身のオトゥールは10代でイギリスに渡り、舞台俳優としてスタートを切り、62年に『アラビアのロレンス』の主役、T・E・ロレンス役で一躍スターとなり、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。長身に青い瞳の恵まれた容姿と卓抜した演技力で、その後も『ベケット』(’64)、『冬のライオン』(’68)、『チップス先生さようなら』(’69)、『The Ruling Class』(’72/原題)、『スタントマン』(’80)、『My Favorite Year』(’82/原題)そして2006年の『ヴィーナス』で計8回アカデミー賞主演男優賞候補になったが、一度も受賞は叶わなかった。2003年に、長いキャリアを称える功労賞とも言えるアカデミー賞名誉賞を受賞。一報を受けた際は「私はまだ現役だ」と映画芸術アカデミーに不服を示す手紙を送ったが、家族に説得されて授賞式に出席。その後も上記の通り、06年に主演男優賞候補になる活躍を見せたが、2012年7月に俳優引退を表明した。多くのスターたちが映画、舞台で数々の名演を見せた偉大な先輩をTwitter上で追悼した。『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』のトム・ヒドルストンは「さよなら、ピーター・オトゥール。あなたは偉大だった」とツイート。ウーピー・ゴールドバーグは「私が尊敬し続けてきて、1度も会う機会に恵まれなかった俳優のひとりであるピーター・オトゥールが亡くなりました。どうぞ安らかに。あなたはすごい俳優でした」と綴り、ベン・スティラーは「『アラビアのロレンス』から『My Favorite Year』、そのほかにもたくさんの作品が。映画の偉人の1人が行ってしまった。ピーター・オトゥールに敬意を表します」とその死を悼んだ。