1930年に書かれた悲恋小説「うたかたの恋」を原作に、1957年当時『パリの恋人』『昼下がりの情事』に出演し、絶頂期にあったオードリー・ヘプバーンを主演に映画化した『マイヤーリング』が来年1月より公開される。このほど、ヘプバーンが当時の夫メル・ファーラーと共演した本作について、夫妻の最愛の息子であるショーン・ヘプバーン・ファーラーからのコメントが到着した。19世紀後半のオーストリア=ハンガリー帝国。不幸な結婚生活に不満をつのらせた皇太子のルドルフは、派手に遊び暮らし、何人もの女性と浮き名を流すようになっていた。ある日、ルドルフは男爵令嬢で17才のマリーと出会う。心の清らかさがそのまま顔立ちに表れたマリーの清楚な美しさに惹かれ、初恋のようなときめきを感じるルドルフ。恋する気持ちはマリーも同じだった。だが、厳格な男爵家出身の彼女と、妻子ある皇太子との恋は皇帝によって引き裂かれようとしていた…。本作は、1957年2月4日、米NBCのブロードキャスト映画シリーズ「プロデューサーズ・ショーケース」の目玉企画として、たった一度だけ生放送された、“幻”といわれたヘプバーン主演の映画。新婚だったメル・フェラーとの間に、1960年に生まれたのがショーンだ。「日本の皆様へ。『マイヤーリング』の企画が立ち上げられたとき、私の両親は新婚生活の最中でした。当時すでにハリウッド映画界でベテランだった私の父親は、常々こう考えていました。俳優というものは常に劇場で新鮮な演技をすべきだと。そのことが生放送でO.Aされた『マイヤーリング』の陰の原動力となりました」とショーンは語る。そして、「この時代を超えて認められる古典的ドラマが素晴らしい形で復元されたおかげで、観客のみなさまは素晴らしい俳優たちの演技を楽しむだけでなく、将来共に生きていく誓いを立てていた恋人たち、すなわち私の両親がお互いの心をしっかりと結びつけ、スクリーンで輝いている姿もご覧頂けるでしょう」と、まさに当時、実生活でも固い絆で結ばれていた両親に思いを馳せた。『マイヤーリング』は2014年1月4日(土)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズ、TOHOシネマズ梅田ほか全国にて公開。