60年代のニューヨークを舞台に、広告業界に生きる者たちの生き様を描くエミー賞受賞ドラマ「MAD MENマッドメン」。シーズン5に突入してなお、ますますの面白さを誇る同作について、主人公の敏腕広告マン、ドン・ドレイパーを演じるジョン・ハムに語ってもらった。「シーズン5は、ドンにとっても、ドンたちの会社にとっても新たなスタートと言える」と明かすジョン。果たして、どんな展開が待ち受けているのだろうか。「シーズン4ではドンが墜ちていく様が描かれた。酒と自己嫌悪のスパイラルに陥った彼に、最終話でようやく改善の兆しが現れるんだ。雲の切れ間に太陽がのぞくようなものだね。シーズン5では、その後のドンがどうなったのかが描かれる。とてもエキサイティングな展開になっているよ」。ジョンの言葉通り、立ち上げた会社の経営危機、自身の離婚問題などを抱え、負のスパイラルに悩まされていたシーズン4のドン・ドレイパー。しかし、最終話では若く美しい秘書・メーガンの優しさに触れ、まさかの電撃プロポーズ! これは、ドンが変化したことを意味しているのだろうか。「シーズン4において、ドンは本当に辛い経験をした。結婚が破綻し、会社も潰れそうになる。子どもたちとも別れ、マンハッタンのマンションで一人暮らしをすることにもなるしね。ドンにとってみれば、これほどの生活の変化はない。でも、やがてドンは自分の力で立ち上がらなくてはならないと悟るんだ。これまでも彼は独力で自己改革を行い、どんな困難も乗り切ってきた。だから、自分の足で立ち上がるというのは、ドンにとって大事なステップと言えるね。ただし、これは最初の一歩に過ぎず、次の一歩が容易になるというわけではないよ」。やはりシーズン5も、ドンにとって波乱のシーズンとなる予感!? いつかドンは幸せを見つけることができるのだろうか。「彼にはある程度の幸せと満足を得てほしいね。ドンという男は常に何かを探し求めている。でも、それが何なのか、彼自身にも分かっていない。究極的には、“幸せ”を求めているのだと思うけどね」。シーズン7を最後に物語が完結し、番組の幕を閉じることが予定されている「MAD MENマッドメン」。ドンはそれまでに「幸せと満足」を得ることができるのか。そして、主演俳優であるジョン・ハム自身、番組の終了があらかじめ決まっているのはどんな気分なのだろうか?「あと2シーズン分の出演料が保証されているのは悪くないことだよ(笑)。しかも、それが素晴らしい作品への出演料ならなおさらだ。『MAD MENマッドメン』は僕がこれまでのキャリアで体験した中で間違いなく最高の仕事だ。だから、自分たちの望む形で番組を終えられることをとても嬉しく思っているんだ。番組が突然打ち切りになるなんて、最悪の終わり方だからね。僕自身、どんな物語の結末が待ち受けているのか、とても楽しみにしているんだ」。ちなみに、シーズン5の第3話では、初めて監督にも挑戦したジョン。「正直なところ、役者でいる時間との調整がとても難しくなるだろうなと心配していたんだ。途中でエネルギーが尽きてしまうんじゃないかってね。でも、実際には、監督をすることで、とてつもないエネルギーが湧いてきた。おかげで、自分が知り尽くしていると思っていたドラマを、まったく新しい視点から見ることができるようになったよ」。ドン・ドレイパーの運命から目が離せないばかりか、ジョン・ハムの初監督エピソードまで見られる充実のシーズン5。物語のフィナーレまで、シーズン5を含めてあと3シーズン。「MAD MENマッドメン」の世界にどっぷりと浸るのは、これからでも遅くない。「MAD MEN マッドメン」シーズン5・DVDは発売中。※同時レンタル中
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