日本を舞台に撮影された『ウルヴァリン SAMURAI』を携えて来日中のヒュー・ジャックマンが日本人キャストの真田広之、TAO、福島リラと共に8月29日(木)、記者会見に臨んだ。世界的ヒットとなった『X-MEN』シリーズの中でも、前作『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』に続き、シリーズ随一の人気キャラクターであるウルヴァリンを主人公にした本作。終戦間際のある因縁を背負い、時を経て再び日本の地に足を踏み入れたウルヴァリンの戦いを描く。この日の会見の会場は東京・目黒の雅叙園。登壇陣は日本画の板張りの壁を背景に座り、報道陣は靴を脱いで畳の上に腰をおろし、マイクランナーも“黒子”の衣裳に身を包んだスタッフが務めるなど、純和風のテイストの中で進められ、これには親日家で知られるヒューも大喜び。開口一番ヒューは「オハヨーゴザイマス!」と日本語で挨拶し「ヒューヒュー! って気持ちです(笑)」と覚えたての日本語を交えて興奮を語る。日本での撮影中に京都を訪れたり、息子と共に富士登山まで経験したというヒューだが、印象に残った日本のロケについて尋ねると「ラブホテルのシーンだね」とニヤリ。ウルヴァリンとTAOさん演じるマリコが追っ手から逃れラブホテルに宿泊するというシーンだが、ヒューは普通のホテルとは趣きが異なる奇妙な部屋が並ぶラブホテルを当初、本作のみのフィクションの存在と思っていたようで「脚本を読んで『面白いね、誰が考えたの?』って聞いたら『知らないの? ホントにあるんだよ』って言われました。もちろん、撮影前にリサーチしたよ(笑)」と語り笑いを誘った。また真田さん演じるシンゲンとウルヴァリンの一騎打ちはCGを使うことなく見応え充分のアクションシーンに仕上がっているが、ヒューは「真田さんが国宝に値するような俳優ということは知っていたから安堵感を持って臨んだけど、傷つけることなく終えられてホッとしたよ。これまでのシリーズでは2人ほど(ウルヴァリンの爪で)刺したことがあるし、自分自身に至っては5回ほど傷つけてるからね(笑)」と冗談を交えつつも誇らしげに語る。真田さんも「オーストラリアの国宝を傷つけなくてよかったです(笑)。ヒューは爪を本当に着けて、僕は刀を持っている状態で毎テイクをフルスピードで撮影し、しかも彼は上半身裸だからちょっとでも触れたら傷つけてしまう。傷つけたら世界中のファンに殺されるし、それ以前に役を降ろされるから(笑)。ファイティングシーンでありながら2人でダンスシーンを撮っているようなグルーヴ感がありました」と満足そうに振り返った。本作で演技初挑戦のTAOさんは「こんなこと言うのはコドモっぽいですが実はヒューのファンでそれがきっかけでオーディションを受けたんです(笑)」と恥ずかしそうに告白。現場では「真田さんに『何で私なんかが選ばれたんだろう?』と弱音を吐いたら『TAOは味の付いていない鮮魚なんだ。それを料理したいという気持ちは分かるよ』と仰ってくださり、それでまな板の上の鯉だと思うと肩の荷が下りました」と明かす。福島さんも「アクションは初挑戦だったけど、所作や殺陣について真田さんがアドバイスをくださいました。ヒューも初日から一緒だったんですが、見ているだけで学ぶことが多かったです」と感謝の思いを口にしていた。『ウルヴァリン SAMURAI』は9月13日(金)より公開。
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