ユニフランス・フィルムズが主催する「フランス映画祭2013」のオープニングセレモニーが6月21日(金)、メイン会場である東京・有楽町朝日ホールで開催された。今年の団長を務めるのは、カトリーヌ・ドヌーヴ、イザベル・ユペールと並び、フランス映画界を代表する国際派女優として知られ、トリュフォー、ゴダール、スピルバーグといった巨匠とのタッグでも知られるナタリー・バイ。大歓声に迎えられ、壇上に立つと「暖かな歓迎に感動で胸がいっぱい。日本のみなさんは、その豊かな感性でフランス映画を楽しんでくれる。この映画祭がみなさんにとって、素敵な映画の出会いになれば」と満面の笑みで挨拶していた。オープニングを飾るのは、フランス映画界が誇る鋭匠フランソワ・オゾンの最新作『In theHouse(英題)』。文才あふれる高校生と、小説家の夢に破れた国語教師の個人授業が、いつしか息詰まる心理戦に発展するスリリングな同作は、第37回トロント国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞し、“オゾン最高傑作”と呼び声も高い。セレモニーにはオゾン監督に加えて、本作で鮮烈な印象を残す高校生・クロードを演じるエルンスト・ウン・ハウワーも駆けつけ、そのイケメンぶりに客席から熱視線が浴びせられた。エルンストは1989年、フランス・シェルブール生まれ。本作でリュミエール賞の新人男優賞を受賞し、セザール賞にもノミネートされた“逸材”は「コンニチハ」と日本語で挨拶し、「みなさんの暖かいもてなしに感動しています。日本に来るのは、今回が初めて。これが最後にならないように、願っています」とコメント。こちらの作品は今秋、日本で公開されることになっている。今年で21回目を迎えた同映画祭。本年度は『In theHouse(英題)』を始めとする最新作だけではなく、ジャック・ドゥミ監督の長編デビュー作『ローラ』(アヌーク・エーメ主演)のデジタル修復完全版など、映画祭初となるクラシック作品の上映が決定しており、例年以上の盛り上がりを見せそうだ。フランス映画祭2013日程:6月21日(金)~6月24日(月)会場:有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ日劇