日本中に社会現象を巻き起こしたNHK朝の連続TV小説「おしん」の少女時代を映画化し、2月中旬から撮影が行われている『おしん』。1983年に放送されたドラマ版で幼いおしんを演じて日本中の涙を誘い、本作には奉公先の若奥様・みの役で出演する小林綾子の撮影が12日にスタートし、さっそく本作のおしん役・濱田ここねとのシーンを撮影。“新旧おしん”が初共演を果たした。撮影されたのは、おしんが奉公先の米問屋・加賀屋の家族と一緒に初詣をする場面。小林さん演じる若奥様・みのが、おしんに賽銭を渡すという2人のやりとりなどが撮影された。この日が濱田さんとの初対面となった小林さんは「おしんちゃんに会ったとき、自分もこんなに小さかったのかと驚きました」と、当時10歳で演じた自らの“おしん”をふり返って感慨深げ。濱田さんは、オーディション時から小林さんの「おしん」を見て役作りをしていたと言い、「緊張しています。でも嬉しいです」と何度も照れ笑い。“昭和のおしん”から“平成のおしん”へと、そのバトンはしっかり渡された。山形県鶴岡市の庄内映画村などを使ったオール山形ロケでの撮影は、深い雪と厳しい寒さの中でいまもなお続いている。久しぶりに山形を訪れ「新幹線からの雪景色に懐かしい気持ちになりました」と小林さん。「ここねちゃんと話をしたのですが、寒くて、冷たくて、私以上に大変なことをされているようでした」と気遣いながら、「きっと映画にはリアリティと迫力があると思います」と、“平成のおしん”に期待のコメントを寄せた。この日の撮影には、山形県知事の吉村美栄子氏も初詣客の役柄で参加。「この映画を観てみんなが元気になってくれたら、東北の復興に繋がる」と映画にエールを送った。『おしん』は10月、全国にて公開。