1938年、第2次世界大戦前夜のイタリア・ボローニャ。繊細で引っ込み思案な娘・ジョヴァンナと、彼女を溺愛する教師の父・ミケーレ。そして良き母親、妻であろうと努めるが上手くいかず、夫の親友に密やかに想いを寄せる母・デリア。一家はお互いに取り繕いながらも、つつましく幸せに暮らしていた。そんなある日、ミケーレの勤める学校で女子生徒の殺人事件が発生。ふとしたことでミケーレがジョヴァンナに疑念を持ったことから、家族の絆がほころび始める…。
プーピ・アヴァーティ
食にファッションにサッカーと、様々な文化で我々を魅了するイタリアから、家族のあり方を問いかけつつ、温かい感動をもたらしてくれる映画が到着した。現代イタリアを代表する監督のひとり、プーピ・アヴァーティが故郷のボローニャを舞台に、ある家族の姿を描いた『ボローニャの夕暮れ』。すっかりゴールデンウィークの風物詩となったイタリア映画祭で昨年上映され、大きな反響を呼んだ本作がついに劇場公開となる。本作でヴェネチア国際映画祭の主演男優賞を受賞した、イタリアでは知らぬもののいない名優シルヴィオ・オルランドが作品への思いやイタリアの家族について語ってくれた。