今年の夏、雄大な自然が広がる瀬戸内から誕生した新たな映画の祭典「瀬戸内国際こども映画祭2011」。このメインイベントである脚本コンペティション「エンジェルロード脚本賞2011」では国内外から139本もの作品が集まり、その中から1本の作品がグランプリに輝いた。作品のタイトルは、『笛の伝言〜瀬戸内海賊物語〜』。瀬戸内海で活躍した村上水軍の子孫にあたるガキ大将の女の子が、仲間の子供たちと村上水軍の秘宝を探す冒険物語である。3年後の次回映画祭でのオープニング上映に向けて地元・瀬戸内で早くも期待の声が集まる本作について、グランプリを受賞した大森研一、湯原弘康のふたりに話を聞いた。
「事情により私は本日婚約しました」——。そう綴られた手紙によってもたらされたひとつの恋の終わりが、ドイツを代表する文豪を誕生させた。男の名はゲーテ。彼の名を一夜にしてヨーロッパ中に知らしめた小説「若きウェルテルの悩み」の誕生の裏にある、ゲーテの青春の日々を描いた映画『ゲーテの恋〜君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」〜』がまもなく公開となる。若き日のゲーテを演じたのは、ドイツ国内での活躍はもちろん、クエンティン・タランティーノの『イングロリアス・バスターズ』にも出演するなど国際的な注目を浴びる実力派の新鋭アレクサンダー・フェーリング。映画の公開を前に初めての来日を果たした彼に話を聞いた。
フランス最強の三銃士、王妃の首飾りを巡る陰謀、暗躍するセクシー美女、そして…大空を翔る飛行船!? 気になるキーワード共々、アレクサンドル・デュマの名作小説の世界をスクリーンに焼きつけた『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』。その中で、主人公の青年・ダルタニアンに扮したローガン・ラーマンと、彼とロマンスを繰り広げる美女・コンスタンスを演じたガブリエラ・ワイルドが来日。10年以上のキャリアを誇るローガンとイギリス出身の新星ガブリエラの素顔は…?
「お湯に浸かったような気分にさせてくれた」——。共演した吉高由里子はそんな独特の言葉で彼を評し、メガホンを握った行定勲監督はカメラマンが現場でつぶやいた「彼の何を撮っても映画になる」という言葉に唸った。徹底した役作りで知られ、幅広い作品に出演する韓国の名優、ソル・ギョング。釜山を舞台にしたオムニバス映画『Camellia カメリア』の一篇「Kamome」では、昔気質の映画カメラマンの男を演じ、ひょんなことから出会ったかもめという名の不思議な日本人の少女と夜の街をさまよう。行定組の感想は? 吉高さんとの共演は? 彼の体から発せられる、ふと身を任せてしまいたくなるような自然体で安心感を誘うオーラの秘密は? 映画の公開を前に来日を果たしたソル・ギョングに話を聞いた。
社会で働く世のオフィスマン&レディにとって、会社という組織の中でどうしても反りが合わない、けど我慢しなければならない…という状況にいる方も少なくないはず。でも、こんな上司がいたら働くどころじゃない!? 史上最悪と言っても過言ではない上司への復讐に目覚めた3人の男たちの“上司駆除作戦”を描いた『モンスター上司』。本作で、アダルト映画ばりの誘惑で部下を悩ます“セクハラ上司”を演じ、そのイメージを覆したジェニファー・アニストンがこの強烈なキャラクターについて本音を語ってくれた。
カメレオン俳優ジョニー・デップが砂漠に迷い込んだひょうきん者のカメレオンを演じるアドベンチャー・アニメーション『ランゴ』。先週末より日本でも劇場公開された本作だが、実は本作にはジョニーだけでなく、多数の魅力的なキャストが砂漠の村の住人として出演しているのはご存知だろうか? 天才子役として人気を集めるアビゲイル・ブレスリンはクールな子ネズミに、さらにイギリスの名優ビル・ナイは村中が恐れる毒ヘビ役に。その中でジョニー扮するランゴとロマンティックな恋に落ちるマドンナ・カメレオン、マメータをキュートに演じているのが、『お買いもの中毒な私!』で一躍注目を集めた、アイラ・フィッシャーだ。憧れのジョニーとの共演について、そして役作りについて語ってくれた。
鬱蒼とした森林が続く、アメリカ・ミズーリ州の山村を舞台に、家族を守るため厳しい環境の中で奮闘する一人の少女の“生”を力強く描き、本年度のオスカーに名を連ねた傑作『ウィンターズ・ボーン』。女性ならではの繊細さと力強さでもって、少女の現実を見事にとらえたデブラ・グラニック監督に話を聞いた。本作を通して彼女が描きたかったものとは? また、主演を見事に遂げたジェニファー・ローレンスに、彼女は何を託したのか?
言わずと知れたSF界の巨匠スティーブン・スピルバーグと、『アイアンマン』シリーズのジョン・ファブローというヒットメーカーのタッグによる、人気グラフィック・ノベルを映画化した『カウボーイ&エイリアン』。本作で主人公の“カウボーイ”を演じる、6代目ジェームズ・ボンドとして人気を集めるイギリス人俳優のダニエル・クレイグが本作の見どころ、共演者たちについて語ったインタビュー映像がシネマカフェに到着した!
小林聡美、加瀬亮、原田知世。この3人の俳優に共通するのは、なぜかほっとする、なぜか親しみやすい、心の隙間を埋めてくれるような人間力──。そんな魅力的な3人が集まった『東京オアシス』もまた、悩める現代人の背中をそっと押してくれるような、一歩踏み出す手助けをしてくれるような、温かな映画だ。『かもめ食堂』『めがね』『プール』『マザーウォーター』に続いての主演となる小林さん、『めがね』以降の常連キャストである加瀬さん、今回が初参加となる原田さんに、『東京オアシス』がなぜ温かい映画なのかを語ってもらった。
まず冒頭から観る者を襲うのは、「いま、自分はどの次元にいるのか?」という疑問。『ミッション:8ミニッツ』——8分間という、限られた時間に繰り返し戻り、禁断の真実に迫っていく傑作サスペンス・アクションが誕生した。本作でその卓越した才能を見せつけるのは、『月に囚われた男』で鮮烈な長編映画監督デビューを果たした若き鬼才、ダンカン・ジョーンズ。「彼の頭の中を覗いてみたい」。観終わった後にはそんな気持ちにきっと駆られるはず。という事で、その前に、彼の貴重なインタビュー映像をシネマカフェでいち早くお届けします。
プロボクサーを思わせるような細身だが強くしなやかな肉体と、繊細でどこか憂いを感じさせる眼差し。そういえばデビュー作『キッズ・リターン』('96/北野武監督)で彼が演じたのはボクシングの世界でのし上がり、やがて挫折を知る若者だった。あれから15年、安藤政信は36歳になった。運命の皮肉か、必然か? ここ数年、日本を離れ、巨匠チェン・カイコー監督の『花の生涯〜梅蘭芳(メイランファン)〜』を始め、中華圏の作品に立て続けに出演してきた彼が、4年ぶりの日本映画出演作『スマグラー おまえの未来を運べ』で演じるのは、“背骨”という異名を持つ中国人の冷徹な殺し屋。憧れの石井克人監督作品、久々の日本の現場で彼は何を考えたのか——?
何をしでかすか分からない——。吉高由里子から目が離せないのはその美貌のせいばかりではない。彼女が漂わせる危うさが観る者を惹きつけてやまないのだ。そんな彼女を行定勲は「まだひとつに定まっていない映画の演技をする女優」と語る。初めてのタッグとなる2人に韓国の名優ソル・ギョングを加え、釜山を舞台に作られたオムニバス映画『Camellia カメリア』の一篇「Kamome」。行定監督は言う。「ソル・ギョングと吉高由里子が夜の街をさまよっていれば、それだけで映画になる」と。幻想的な夜を綴った情緒あふれる作品で、監督は吉高さんの何を引き出したのか——?
良作のインディペンデント映画の発掘の場として知られるサンダンス映画祭で2冠に輝き、各国で絶賛された傑作人間ドラマ『ウィンターズ・ボーン』。“苛酷”の一言では片付けられない、良識など通じない境遇に生きる少女・リー(ジェニファー・ローレンス)の“生”にスポットが当てられる中、ときに彼女の存在を喰うほどの迫力で強い印象を残す男がいる。リーに生きることの厳しさ、そして彼女の行く手を阻む「掟」を、身を呈して伝える伯父・ティアドロップだ。一見危なすぎるこの男を鬼気迫る演技で魅せ、本年度のオスカーでその名を知らしめた、名優ジョン・ホークスが語ってくれた。