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マレーシア出身新人女性監督にカンヌ「ウーマン・イン・モーション」エマージング・タレント・アワードを授与

「ケリング(KERING)」とカンヌ国際映画祭が2024年「ウーマン・イン・モーション」エマージング・タレント・アワードを、映画『タイガー・ストライプス』のマレーシア出身アマンダ・ネル・ユー監督に授与することになった。

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アマンダ・ネル・ユー監督
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「ケリング(KERING)」とカンヌ国際映画祭が2024年「ウーマン・イン・モーション」エマージング・タレント・アワードを、映画『タイガー・ストライプス』のマレーシア出身アマンダ・ネル・ユー監督に授与することになった。

同賞は2019年以降、前年の受賞者が自身に続く有望な女性監督を選んでおり、今回は2023年の受賞者であるスイスのカルメン・ジャキエ監督が選出。同賞では次の映画プロジェクトの制作を支援する5万ユーロの助成金も贈られる。

授賞式はカンヌで開催される「ウーマン・イン・モーション」オフィシャルディナーの場で行われ、NBCユニバーサル・スタジオ・グループ会長兼チーフ・コンテンツ・オフィサーのドナ・ラングレーが「ウーマン・イン・モーション」アワードを受賞。

両賞は、「ケリング」の会長兼CEOであるフランソワ=アンリ・ピノー、カンヌ映画祭会長のイリス・ノブロック、カンヌ映画祭代表のティエリー・フレモーによって授与される。

アマンダ・ネル・ユー監督は、「このような賞をいただけて大変光栄に思います。とても大胆なカルメン・ジャキエ監督にも心から感謝しています。『ウーマン・イン・モーション』にも感謝の意を表します」と、感謝をコメント。

「自分の声を持ち、それを使って、自分にとって自由な方法で表現できるというのは本当にありがたいことだと思います。『タイガー・ストライプス』の製作に関わったすべての人たち、ビッグなタイガー・ファミリーのみんなにも感謝を。この映画は、私が今お話ししている自由と、そして私たちがもし、お互いをもっと愛し、受け入れ、耳を傾けることができれば、この世界で美しくぶっ飛んだ生き物になれる可能性を表していると思っています」と語った。

『タイガー・ストライプス』

また、カルメン・ジャキエはユー監督の選考理由について、「『タイガー・ストライプス』からほとばしる荒々しいエネルギーを発見したとき、私は喜びを感じるとともに、子どもの頃の奇妙で暴力的なおとぎ話を思い出しました。主人公の反抗的なパワーと、悲喜劇的な要素を含んだ演出のおかげで、アマンダ・ネル・ユーはいわゆる成長物語というジャンルを打ち壊し、歓喜に満ちた他に類のない映画を作り上げました」と評価。

「映画とは創意を発揮し、また不遜さを見せるものであることを思い出させてくれた彼女にこの賞を贈ることができ、大変光栄です」と語っている。

カンヌ国際映画祭とのパートナーシップが更新された今年、「ケリング」はジャキエ監督に敬意を表し、「ウーマン・イン・モーション」の公式ポスターに同氏を起用している。

「ウーマン・イン・モーション」公式ポスター

「ケリング」のコミットメントの中核にあるのはジェンダー平等。「ウーマン・イン・モーション」は、映画界の表舞台、そしてその裏側で活躍する女性たちの貢献、そしてより広く文化や芸術に対する女性たちの貢献を際立たせることを目的とする。

2015年5月にケリングがカンヌ国際映画祭とのパートナーシップの一環として発足。その後、カンヌのオフィシャルプログラムに欠かせない存在となり、一連のイベントを通じて世界中でその取り組みの輪を広げている。毎年、カンヌで開催されるこのイニシアチブではインスピレーションあふれる人物や才能ある新進気鋭の女性たちを表彰している。

エマージング・タレント・アワードは、映画界で活動する新人女性監督の制作活動を支援するために賞金5万ユーロを用意し、これまでにレイラ・ブジッド(チュニジア)、ガヤ・ジジ(シリア)、アイダ・パナハンデ(イラン)、マイサルーン・ハムード(パレスチナ)、カルラ・シモン(スペイン)、エヴァ・トロビッシュ(ドイツ)、マウラ・デルペロ(イタリア)、シャノン・マーフィ(オーストラリア)、ニンジャ・サイバーグ(スウェーデン)、カルメン・ジャキエ(スイス)の10人の将来有望な女性監督の活動に光を当て、支援してきた。

一方、「ウーマン・イン・モーション」アワードは、映画界を代表する人物のキャリアと献身を評価するもので、これまでにジェーン・フォンダ(2015年)、スーザン・サランドンとジーナ・デイヴィス(2016年)、イザベル・ユペール(2017年)、パティ・ジェンキンス(2018年)、コン・リー(2019年)、サルマ・ハエック・ピノー(2021年)、ヴィオラ・ディヴィス(2022年)、そしてミシェル・ヨー(2023年)が選ばれ、2024年はドナ・ラングレーの受賞が決定している。

アマンダ・ネル・ユー監督とは…

マレーシアのクアラルンプールを拠点に活動する映画監督。長編デビュー作『タイガー・ストライプス』は2023年カンヌ国際映画祭の批評家週間でグランプリを受賞し、カンヌ映画祭でプレミア上映された初のマレーシア人女性監督作品、またカンヌ映画祭で最高賞を受賞した初のマレーシア映画となった。2023年のアカデミー賞マレーシア代表作品でもある。

ロンドン・フィルム・スクールで映画制作の修士号を取得し、ベルリナーレ・タレンツ、タレンツ・トーキョー、ロカルノ・フィルムメーカーズ・アカデミーを修了。短編映画『It's Easier to Raise Cattle』(原題)はヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門でプレミア上映され、クレルモン=フェラン国際短編映画祭ではスペシャルメンションを受賞。東南アジアの文化的背景の中で、女性の身体とアイデンティティを探求する作品に取り組んでいる。

第77回カンヌ国際映画祭は現地時間5月14日(火)~25日(土)開催。


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《シネマカフェ編集部》

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