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【特集】「SHOGUN 将軍」敵も味方も欺く!真田広之演じる“徳川家康”からインスパイアされた虎永が戦国最強である理由

真田広之主演、プロデュースの「SHOGUN将軍」が、ついに全10話で完結。今回は、虎永の“最強ぶり”に注目しながら改めて虎永という人物について、そして彼をとりまくキャラクターについてふり返った

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「SHOGUN 将軍」© 2024 Disney and its related entities
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  • 「SHOGUN 将軍」© Courtesy of FX Networks
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真田広之が主演、プロデューサーを務めた戦国スペクタクル・ドラマシリーズ「SHOGUN将軍」がディズニープラス「スター」で独占配信され、ついに全10話で完結を迎える。

ディズニーが持つ気鋭の製作スタジオの1つで、TV賞レースの常連「FX」がかつてないスケールで描いた陰謀と策略渦巻く戦国時代は、国内外の歴史ドラマファンや映画ファン、俳優ファンたちを夢中にさせ、話題沸騰中だ。今回は、虎永の“最強ぶり”に注目しながら改めて虎永という人物について、そして彼をとりまくキャラクターについてふり返った。

※本記事では第9話までの内容に触れています。ご注意ください。


ハリウッド×日本で実現した本気の戦国ドラマ


アメリカの作家ジェームズ・クラベルが徳川家康をはじめとした歴史上の人物や史実にインスパイアされて書き上げた世界的ベストセラー小説を、ハリウッドが壮大かつ圧倒的な映像世界でドラマ化した本作。

天下分け目といわれた「関ヶ原の戦い」前夜、窮地に立たされた戦国一の武将<虎永>と、その家臣となった英国人航海士<按針>、2人の運命の鍵を握るキリシタン女性<鞠子>は宿命によって結びつく。


威厳たっぷりに虎永を演じるのは、プロデューサーとしても撮影現場での献身的な姿が絶賛を集めている真田さん。ジョン・ブラックソーンこと按針役にはコズモ・ジャーヴィス、戦局のカギを握る女性・鞠子役をアンナ・サワイが熱演。

大坂城に構える宿敵・石堂和成役を平岳大、虎永を裏切る家臣・樫木藪重役を浅野忠信が演じ、さらに淀殿(茶々)にインスパイアされた落葉の方に大河ドラマで同役を演じたこともある二階堂ふみら、日本が誇るキャストが集結。また、期限付きで按針の妻となった藤役の穂志もえかに英語のコメントが殺到するなど、注目度の高さは世界的だ。


本作が国や言語を超えて支持される理由には、戦国時代の衣装やセット、小道具、所作、言葉遣いなど、細部まで徹底してこだわった世界観のクオリティの高さがある。“神は細部に宿る”の言葉通り、真田さんらが心を尽くして創りあげたディテールは本作の大きな魅力だ。


身内をも欺く…虎永の策略にのめり込む


そして、徳川家康にインスパイアされた武将・吉井虎永が巡らす策略もまた、常に二手先まで読んだ細やかで機微を捉えたものとなった。真田さん演じるこのカリスマ性に溢れた虎永の、時流をたぐり寄せるほどの鋭い洞察や人間観察に長けた知略家ぶりは、ドラマ史に名を残す作品となった本作を牽引した。

虎永自身が息子・長門(倉悠貴)に語った、家康も愛したとされる“鷹狩り”の極意、「太陽を背にして、獲物の目をくらませる」「力を蓄えながら、襲いかかる時を待ち構える」(第1話)、「人を操り、獲物めがけて飛ばすすべを身につけよ」(第5話)といった言葉の通りである。

また、「按針」とは船での水先案内人(英語でPILOT)のこと。虎永が窮地のときに出会った按針自身が、大坂城からの奇をてらった脱出劇や石堂側を揺るがした長門の焦り、さらには突然襲いくる大自然の脅威などに対しても、図らずも虎永の宿命の案内人となっていたことも興味深い。

敵の目をくらませるためならば、虎永は腹心の友で最も近しい家臣・戸田広松(西岡德馬)にさえ腹を切らせる。第8話、広松を演じる西岡さんと虎永役の真田さんとの目線だけの対話は、2人が実際に長年の盟友であるからこそ息をするのも惜しいくらいの最も緊迫した瞬間となった。

謀りながらも忠義を尽くす者には信じて託し、賭ける。すべては戦のない太平の世に通じると信じているからだ。豪傑ではない、繊細な心と緻密な頭脳を持った武将である。

だが、その結果、あからさまに動揺を見せたのが浅野さん演じる藪重だ。口では一蓮托生といいながら「二心」に揺れる藪重の動きも、虎永は読んでいただろう。「殿は何もかもお見通し」だ。案の定、大坂城で最大の裏切りを見せた藪重の選択は、鞠子の死という強固な大義名分を虎永側にもたらすことになった。

姑息に見えて実は小心者で、死の刹那にとらわれている藪重の人間くささを飄々と演じた浅野さんもシリーズを盛り上げた立役者の1人である。


鞠子と落葉の方、対照的な死生観を持つ女性たちとの関わり


鷹狩りを愛する虎永は、大切な一羽のタカを“鉄の女子(おなご)”と呼んでいた。まさにアンナさんが演じた鞠子を象徴するようなタカだ。

鞠子は按針と深い関係になったものの、夫・戸田広勝/文太郎(阿部進之介)の生還と彼の嫉妬で状況は一変する。それでも、鞠子が「(本心を覆い隠す)八重垣を忘れないで」とそっと按針に伝えたのは愛ゆえ。そして、夫には到底理解できないであろう「自由という、愛と誇りある生き方を選ぶ」と断言した。

“謀反人の娘”の宿命を背負った鞠子にとって、その生き方とは死に方でもある。予告編でも印象的だった「覚悟はできておりまする」という彼女のセリフがついに放たれ、第9話で愛と誇りのために壮絶な最期を遂げたことで、いま全世界に衝撃が走っている。

そんな鞠子の心情を理解できるとすれば、シリーズ後半に本格登場した二階堂さん演じる落葉の方ではないだろうか。2人はかつて安土城で、先の天下人・黒田(演じるのは真田さん同様、ハリウッドで活躍する尾崎英二郎)の狂気を目の当たりにしながら実の姉妹のように育った。

落葉の方も乱世に翻弄され、生きながらすべてを奪われてきた女性で、だからこそ我が子・八重千代だけは何としてでも守ることが彼女の宿命となった。「女は生きてさえいれば、すべてを取り返すことができる」という執念を隠しもしない落葉の方の圧倒的な凄みを、二階堂さんは時折迷いを含ませながら見事に演じ切る。正反対の生き方を選んだ鞠子との再会には、落葉の方の表情に微かな光が宿ったようにも見えたのだが…。

彼女たちは宿命を自ら切り拓いていく、主体性をもった女性の姿を世界に見せつけた。こうした女性たちの覚悟と選択を虎永=真田さんが尊重し、活かしたのが現代の「SHOGUN 将軍」である。

結末を見届けた上で改めてふり返ってみると、新たな気づきが次々と生まれてきそうだ。


Disney+「SHOGUN 将軍」視聴ページ

「SHOGUN 将軍」はディズニープラス「スター」で独占配信中(全10話)。
【※R15+ 15歳以上がご覧になれます。】


Disney+「SHOGUN 将軍」公式サイト


Disney+「SHOGUN 将軍」公式特設サイト「将軍の城」

まさか!超豪華ハリウッド版大河ドラマ「SHOGUN 将軍」劇的展開の結末は?(シネマトゥデイ)

(C)2024 Disney and its related entities

Courtesy of FX Networks

〈提供:ウォルト・ディズニー・ジャパン〉

《上原礼子》

「好き」が増え続けるライター 上原礼子

出版社、編集プロダクションにて情報誌・女性誌ほか、看護専門誌の映画欄を長年担当。海外ドラマ・韓国ドラマ・K-POPなどにもハマり、ご縁あって「好き」を書くことに。ポン・ジュノ監督の言葉どおり「字幕の1インチ」を超えていくことが楽しい。保護猫の執事。LGBTQ+ Ally。レイア姫は永遠の心のヒーロー。

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