林遣都が主演を務める、M&Oplaysプロデュース倉持裕新作公演「帰れない男~慰留と斡旋の攻防~」の上演が決定。メインビジュアルも公開された。
思い返すと、その屋敷は確かに立派な門構えではあったが、迷子になるほど中が広大だったとは、男は思いもしなかった。男は、気まぐれに親切にした若い女に招かれそこへ来た。最初、女はこの屋敷の女中かと思っていたら、実は主人の女房だった。年の離れた亭主を持つと、若くともこんなアンバランスなムードを身にまとうようになるのかと、男は勝手に納得する。屋敷の中は薄暗い上、廊下も恐ろしく長く、部屋の数も分からなかった。
数日経って、友人が連れ戻しに来たが、男は「帰ろうにも出口にたどり着けないんだ」などと困った顔をする。中庭を挟んだ向かいの広間で、夜ごと催される誰かの宴。その幻想的に揺らめく人影をぼんやり眺める女に、男は次第に惹かれていく。男を躊躇させるのは、留守がちで、まるで自分の妻を斡旋するかのような、主人の謎の振る舞い。引き留めるわけではないが、時折、何やら共謀をほのめかすような女と、その主人との間で、男は次第に正気を失っていく…。
本作は、ある出来事をきっかけに、不思議な屋敷に誘い込まれた主人公がその屋敷の主人と若妻に翻弄され、もてなしを受けるうちに、本来の自分を見失っていく様を描くサスペンスとして企画された、倉持裕の新作書下ろし公演。
主演を務めるのは、2016年にBunkamuraシアターコクーンで上演した、同じく倉持さん演出のM&Oplaysプロデュース「家族の基礎」で初舞台を踏んだ林さん。「あれから7年が経ち、倉持さんの新作にこういった形で参加できることを大変嬉しく思います。タイトル、もう面白いですよね。珠玉の台詞、心躍る脚本、心待ちにしています。嬉しいです。楽しみです。皆様もお楽しみに」とコメントしている。
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そして、「マイファミリー」や「silent」などに出演した藤間爽子、『宮本から君へ』『聖の青春』の柄本時生、連続テレビ小説「舞いあがれ!」や「宮本から君へ」などに出演した新名基浩、「64」に出演した佐藤直子、公開間近の『お前の罪を自白しろ』に出演する山崎一が共演する。
なお、東京公演のチケットは、来年2月10日(土)より販売予定だ。
M&Oplaysプロデュース倉持裕新作公演「帰れない男~慰留と斡旋の攻防~」は2024年4月13日(土)~5月6日(月)本多劇場にて上演。
※名古屋、島根、富山、大阪、仙台公演あり