斎藤工主演×竹中直人監督で絶賛公開中の『零落』より、夕暮れのマジックアワーに寒空の下、斎藤さんがTシャツ1枚で海の中へ入っていくシーンを映すメイキング映像が解禁された。
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本作は浅野いにおの原作を実写化した作品。デビュー作『無能の人』から10作品目となる竹中さんが監督をつとめ、斎藤さんが主人公の元人気漫画家・深澤薫の屈折した人物像に、リアルな魂を宿した。さらに漫画編集者で深澤の妻にMEGUMI、“猫のような目をした”風俗嬢・ちふゆを趣里が演じるほか、玉城ティナ、安達祐実らがスクリーンを彩る。
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この度解禁されたメイキング映像は、8年間の連載が終わり徐々に“人気漫画家”の地位から零落(おちぶ)れていく深澤が風俗嬢・ちふゆを追いかけ田舎へ行った際のひと場面。昏く漂う波に吸い込まれるように躊躇なく海へと向かっていく深澤の姿が印象的なシーンだ。
「大変でしょうが、ぐんぐん進んでいってください」「では本番!」の竹中監督の声と共に、斎藤さんが海の中へ迷いなく進んでいく。
撮影が行われたのは11月下旬。夕方の日が落ち切る直前のマジックアワーに斎藤さんや竹中監督をはじめ撮影スタッフが海岸へと集まった。寒空の下、斎藤さんを全員がじっと見守る。
竹中監督が大声でカットをかけた瞬間、早足で引き返してくる斎藤さんは胸のあたりまで海水に浸かっていたという。大急ぎでタオルやベンチコートを持って駆け寄った大勢のスタッフだったが、次の瞬間足元に波が押し寄せた。
主演を置いて一目散に散っていくスタッフを見ながら「みんなの本性がわかりました」とポツリとつぶやく斎藤さん。緊迫感に包まれた撮影の中、竹中組の和気藹々とした空気感が伝わるメイキング映像となっている。
『零落』はテアトル新宿ほか全国にて公開中。