第38回サンダンス映画祭でワールドシネマドラマ部門観客賞受賞のほか、第95回アカデミー賞国際長編映画賞部門フィンランド代表に選ばれた、自由でクィアなジェネレーションZの青春映画『ガール・ピクチャー』。この度、80年代風ファッションがキュートな場面写真が解禁、監督からのコメントが到着した。
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子どもと大人のはざま、17歳から18歳に差し掛かる3人の少女、ミンミとロンコとエマ。3度の金曜日を過ごす間に、ミンミとエマはお互いの人生を揺るがすような運命の恋をし、ロンコは未知の性的快感を求め冒険する――。
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解禁となったシーン写真は、いずれも世界中、どこにでもいるような10代の少女たちの日常のシーンを切り取ったもの。
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気のおけない友人との夜更かしやパーティ前のドレスアップ、スムージーショップでのアルバイトなど、かけがえのない瞬間を切り取ったカットとなっている。デニムオンデニムやカチューシャなど80年代ファッションを思わせる、レトロキュートなファッションも必見。
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本作を手掛けたアッリ・ハーパサロ監督は、「私にとって、10代で一番大変だったのは、自分の不完全さを受け入れることだったと思います。自分が何者であるのかを知らなければならないと思っていましたし、高校を卒業した18歳のころ(この映画の主人公たちもこの年齢です!)には、成熟した大人にならなければならないと思っていました」と回想。
「私は学校の成績が良かったし、年齢の割には成熟していました。だから自分に対する期待も大きかったし、完璧主義的なところもあった。後になって、自分の完璧でないところも受け入れるようになりました」と言う。
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「完璧でないから人間として興味深い存在になるんですよね。また今は、人が“完全になる”なんて思っていません。“完全になった”とか“準備が整った”と感じることを期待すること自体がバカバカしい」と笑顔を見せ、「私たちはみんな、進化の過程にあるんですよね。いつになっても自分のアイデンティティを見出せないでいるのかもしれない」と続ける。
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そして「思春期はとても大変だと思うんです」とも語る監督。「“いろんなことが分かった”段階に到達しなければというプレッシャーを感じながらも、まだ幼いゆえに、それを可能にする視点もない。今の10代の子供たちも、同じプレッシャーを感じていると思います。もしかしたらそのプレッシャーは、私の若い頃よりも強いかもしれませんね。今の若い子たちは、学校でどんなことにフォーカスするかをかなり早い時点で決めなければなりません」と、いままさに渦中にいる悩める10代に向けて語る。
「だから、もっと早い段階で成功しなければならないというプレッシャーもあります。このプレッシャーのために、多くの若者は燃え尽きてしまうんです」という監督は、「もっと気楽に構えて」「自分自身を不完全な人間として愛することが重要」とエールを送った。
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かつて女性軽視のニュアンスで使われることもあった、“ガール”という言葉を女性たちが自らの手で取り戻したように、3人のガールの物語は流動的で、たくましく、まぶしいほど。話題となったNetflixシリーズ「セックス・エデュケーション」や「ハートブレイク・ハイ」などを彷彿とさせている。
『ガール・ピクチャー』は4月7日(金)より新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開。