當真あみ、北村匠海、板垣李光人、高山みなみ、梶裕貴、宮崎あおいらが出演する、辻村深月原作アニメーション映画『かがみの孤城』が現在公開中。本作では、鑑賞者をうならせるとある演出が仕掛けられているという。
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『映画クレヨンしんちゃん』シリーズを“大人も泣けるアニメ”に昇華させた本作の監督・原恵一。そんな監督のオリジナル演出を今回一部ご紹介。
ひとつは、観れば分かる、有名なセリフ。鏡の世界に招かれたひとりが発するセリフで、これは監督の遊び心というだけでなく、そのセリフに対する別のひとりの返答が伏線にもなっているという演出。
さらに、物語の途中で登場するオルゴールも、散りばめられた伏線のひとつで、原作にはないオリジナルアイテム。鑑賞後、なぜこのアイテムが必要だったのか、スッキリと理解できるはず。
原監督は、原作から受け取ったものを「7人の中学生にはそれぞれ違った背景があって、読者は誰かに感情移入しつつ自分のことのように読めるし、お話に仕掛けられたトリックも面白いですよね。ただ、描かれている生きづらさは子どもだけのものではなく、じつは大人たちも抱えている気がするんです」と語り、「この映画を通して伝えたいのは『たいていの事はなんとかなるよ』ということ。映画って人の命は救えないかもしれないけど、気持ちを変えることぐらいはできる。僕はそれを信じているし、これからもそんな作品を作り続けたいと思っています」と演出に強い思いを込めている。
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これらは、物語の中に仕掛けられた演出の一部。リピートする際は、そんな伏線にも注目して観ることで、より楽しめること間違いなしだ。
『かがみの孤城』は全国にて公開中。