檀れいが映画初主演を務める『太陽とボレロ』公開記念舞台挨拶が6月4日(土)に都内劇場にて行われ、檀さんのほか、石丸幹二、町田啓太ら共演陣総勢14名に加え、通算3本目の監督作となった水谷豊も登壇した。オーケストラの演奏シーンが見どころの本作において、水谷監督は吹替なしで演奏したいと告げキャスト勢は1年強、猛特訓したという。トランペットを担当した町田さんは「大変でした…! けど、楽しい試練でした」と隣に立つ田口浩正と顔を見合わせながら充実の表情を浮かべていた。
町田さんは、ベテラン俳優陣の必死な練習姿にも感銘を受けたといい「皆さんそれぞれ、すごい練習をされていて。演奏シーンの撮影前には、こんなに大先輩でも緊張されているんだって…本当の交響楽団かのようにいい空気で、いさせてもらえて本当にうれしかったです」と興奮気味に伝えていた。
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『太陽とボレロ』は、クラシックのオーケストラを題材に、音楽を愛する人々の人間模様を描いた水谷監督によるオリジナル作品。ある地方都市のアマチュア交響楽団の主宰者である花村理子(檀さん)は、18年間、個性豊かなメンバーとともに活動してきた。しかし、楽団の経営は苦しく、必死に奔走する理子の努力虚しく、楽団の歴史に幕を閉じる決断を迫られる。
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いよいよ公開を迎えたこの日、真っ白なイブニングドレスに身を包んだ檀さんは、客席に向かって深々と一礼。そして「本当にたくさんの方が足を運んでくださり、胸がいっぱいです、ありがとうございます…」と感無量の面持ちとなり、涙声で言葉を詰まらせた。その様子を見ていた藤吉久美子も涙で瞳をウルウルさせ「お客さんの拍手をいただけて本当にうれしいなと、(檀さんと)同じ気持ちを実感しています」と感謝を発した。
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本作のサブタイトルにかけて最近の「Life is a miracle」を聞かれた町田さん。すると「この作品です。本当に奇跡的なことが多すぎて、雨が降って撮影できないかも、というときも水谷さんが“ちょっと待っていて”と目を閉じると本当にやむんです!」と言い、森マリアも「水谷監督は天気を操れる男なんです!」と続けた。水谷監督は「本当の話ですよ(笑)、私は雨も呼べるんですよ」とふふふと笑みを浮かべていた。
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そのほか、舞台挨拶には田中要次、六平直政、原田龍二、河相我聞、永岡佑、高瀬哲朗、梅舟惟永、木越明が出席した。
『太陽とボレロ』は全国にて公開中。