《text:Yoshihiko Yatabe》
カンヌ、ベネチアと並んで重要とされるベルリン国際映画祭(以下ベルリン)が、2月10日から20日にかけて開催された。コロナ下での実施方法が模索される中、観客を劇場に入れる本来の形にこだわった上で、入場時のワクチン接種証明の提示義務化、ひと席空けの徹底など、厳格な対策下でのリアル開催となった。
イレギュラーな形とはいえ、ゲストの登場を大拍手が迎え、観客の熱意が肌に伝わるリアルな映画祭の雰囲気はたまらない。今回のベルリンで最も会場が沸いたのが、地元ドイツの人気監督、アンドレアス・ドレーゼン監督新作『ラビエ・クルナズ VS ジョージ・W・ブッシュ(原題)』だ。