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映画の世界観を表現するためには欠かせない、重要な役割を担う“カラー使い”。例えば、ロマンス映画ではオレンジやピンク、SF映画ではブルーやグリーン、ホラー映画ではグレーやブラックなどを多く用いることで、ハッピーな気持ちから孤独や恐怖まで、様々な感情を呼び起こす。映画を彩る“カラー”は、ストーリーテリングにおける感情やドラマを増幅させる大きなポイント。
例えばハリウッドでは、スタンリー・キューブリック監督やニコラス・ウィンディング・レフン監督、日本では北野武監督や蜷川実花監督など、映画ファンに愛されてきた監督たちの作品には色使いにこだわった名作は数知れない。
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イライジャ・ウッド製作、ハリウッド期待の二世俳優の豪華共演で贈る本作では、ルーク(マイルズ・ロビンス)の“空想上の親友”ダニエル(パトリック・シュワルツェネッガー)の登場シーンではビビッドな【赤】を使用。観る者を強烈に惹きつける、美しく自信に満ち溢れたダニエルのキャラクターから、次第にルークの心身を支配しようとする得体の知れない恐ろしい一面までも表現。
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一方で【青】を用いたルークの登場シーンからは、心に抱える不安や孤独など、彼の繊細で複雑な内面をうかがうことができる。
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このスタイリッシュな“カラー使い”の演出をはじめ、本作ならではの“スタイル”について、メガホンを取ったアダム・エジプト・モーティマー監督は、「前半はワイルドなカメラの動きや色の濃さが際立つマニアックなスタイルで、後半は危機感を演出するアングルやビジュアルアプローチで主観的なスタイルを追求し、どのシーンにも”変化”を表現するための視覚的な意図を加えています」と語る。
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まさに監督の狙い通りで、没入感に浸れる世界観に仕上がった本作の魅力を、「色彩は豊かで具体的で、音は容赦なく、感情は渦巻くように吸収され、恐怖が増していく…そんな映画です」とアピールしている。
『ダニエル』は2月5日(金)より新宿武蔵野館、渋谷ホワイトシネクイント、グランドシネマサンシャインほか全国にて公開。