クリストファー・ノーラン監督作『TENET テネット』の公開時期について、ワーナー・ブラザースが「これまで通りの世界同時公開作品としては扱わない」と表明していた通り、先週、全米公開を待たずカナダなど40か国以上の海外で公開された。新型コロナウイルスの影響により、客足が戻りきっていないという状況でも、オープニングの世界興行収入は5300万ドル(約56億円)と好調。アメリカでは3日に公開される。今週末にレイバーデー・ウィークエンドを迎えるアメリカでは、観客動員のためにAMCシアターズが国内70%の劇場で営業を再開すると発表した。木曜日に420か所の地域の劇場で営業を再開。そのうち140か所は新型コロナウイルスのパンデミックが起きてから初めての営業再開だという。地域によって、入場できる人数に制限が設けられており、たとえばサンディエゴ郡やニュージャージー州では定員の25%まで観客を入れることができる。劇場は密室で他人と一緒に数時間を過ごすという性質上、新型コロナ感染のハイリスクであると指摘する疫学者もいる。ニューヨーク州のクオモ州知事は、こうした理由で劇場の営業再開をまだ許可していない。AMCのCEOアダム・アーロンは営業再開にあたり、専門家らの助言を受けて万全な「セーフ&クリーンシステム」を取り入れ、観客に安心して足を運んでもらえるとアピールしている。