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その名はアジー・ロバートソン、10歳。今年のアカデミー賞をにぎわせた『マリッジ・ストーリー』では離婚を決めた夫婦の間を行き来する一人息子ヘンリーを好演して、その魅力を十二分に発揮した。
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本作で演じるのはミュージシャン、タッカー・クロウ(イーサン・ホーク)の息子ジャクソン。数々の浮き名を流してきた父親のおかげで、自分に異母兄弟が何人いるのかが分からない…という役柄。そして、主人公アニー(ローズ・バーン)が、心の中に秘めていた「子どもが欲しい」という気持ちを再認識する大きな要因にもなる、母性を揺り動かす存在だ。
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ジェシー・ペレッツ監督は、彼について「自分の役割を理解している点で、まさにプロの役者でした」と絶賛。演技のうまさで見せる子役はあまた存在するが、劇中でその役柄として自然に存在するのは非常に難しい。「彼を起用できたことに興奮しましたし、何しろ安堵しました。演技が大げさな子役は多い。台詞を暗記して繰り返す。そんな子役を起用していたら、作品は台なしになってしまいます。ジャクソンは作品を左右する重要なキャラクターですからね」と語っている。
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そのほかの出演作には、アメリカの人気コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」の「Wells for Boys」でエマ・ストーンの物憂げな息子役に。また、7月からBS10スターチャンネルにて放映が始まるフィリップ・ロス原作、ウィノナ・ライダー主演の話題作「プロット・アゲンスト・アメリカ」でゾーイ・カザンの息子役で出演している。10歳にして、名だたるスターと共演という華麗なる経歴。アジー・ロバートソンの活躍をいまから注目してみて。
『15年後のラブソング』6月12日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。