未来から送り込まれた殺戮マシーンを演じた『ターミネーター』が大ヒット。当時のアクションスターに珍しく演技にコミカルさを取り入れた『コマンドー』。宇宙からの敵と生身で戦う主人公を説得力ある肉体で演じきった『プレデター』などでアクション俳優としての地位を確立する一方、『ツインズ』や『キンダガートン・コップ』などのコメディにも挑戦。俳優としての幅を広げ、00年代に入ると政治の世界へ進出。カリフォルニア州知事を務めたのち俳優に復帰。『ターミネーター』や『エクスペンダブルズ』シリーズなどいまもヒット作に出演を続けるシュワルツェネッガー。

彼がアクションスターとして注目を浴びた80年代後半に製作された、異色の刑事アクション映画が本作。シュワルツェネッガーが演じているのは、モスクワの刑事・イワン。冷戦時代のソ連の特捜刑事ということで、非常に“堅物”なイワンが、アメリカで自分とは正反対の性格を持つ型破り刑事と“バディ”として、ともに犯人を追う。そのなかで感じるカルチャーギャップや、刑事としてのシンパシー、そこから生まれる政治背景を超えた友情が描かれていく。

モスクワ警察特捜部の腕利き刑事イワン・ダンコ(アーノルド・シュワルツェネッガー)は米ソにまたがる麻薬密売組織の大ボス・ビクトルを苦労の末、ようやく追いつめるのだが、ビクトルは逮捕直前の一瞬の隙をつき逃走。
悔しさとやりきれなさで悩むダンコだったが、数か月後、ビクトルが交通違反で検挙され、身柄を拘束されているとの連絡がシカゴから届く。ビクトルを連行するためアメリカに向かったダンコを迎えたのは、シカゴ市警の型破り刑事リジック(ジェームズ・ベルーシ)だった。

ダンコとリジックの相性は良くなかったが、ダンコはとにかくシカゴ市警に向かい、ビクトルの身柄を引き受ける。だが、空港に向かおうとした矢先、ダンコは警官に変装した一団に襲われ、ビクトルを奪われてしまう。彼の手にはビクトルの所持品の鍵だけが残っていた…。決して犯してはいけないミスを犯したダンコは、モスクワからの帰国命令を無視してビクトル逮捕を誓う…というストーリー。
午後のロードショー『レッドブル』は4月21日(火)13時35分~テレビ東京で放送。