本作は、『レ・ミゼラブル』でアカデミー賞助演女優賞を受賞し、『プラダを着た悪魔』や『オーシャンズ8』で知られる人気女優アン・ハサウェイと、『ダラス・バイヤーズクラブ』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したマシュー・マコノヒーら豪華キャスト出演で描かれる至極のサスペンス・スリラー。
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アンが演じたカレンは、主人公ベイカーの元妻で、過去から逃げるようにカリブ海の島で慎ましく暮らすベイカーの前に突然と現れ、現夫(ジェイソン・クラーク)をサメの餌にして欲しいと提案する、美しくも憂いのある、怪しげな魅力を振りまく物語のキーパーソンだ。
そんなカレンに関してアンは「脚本を読んだ時、最初はこういうキャラクターが私のところに送られたのが信じられなかったの。カレンは男性の欲望の対象なのよ。それは私が普通もらう役じゃないわ。でも実は彼女はどうしようもない状況の中で、無力じゃないの。それは観客の期待をいい意味で覆すことができる素晴らしい機会だと思ったわ。私にとって大きな喜びよ」と語る。カレンが持つ大きなギャップに惹かれた様子だ。
さらにアンは「私は彼女が、男たちによって作られたこのマスクをどのようにかぶるのかにとても興味があったの。そして最後のシーンでそのマスクが外されると、彼女は人間にさえ見えないの。彼女は怒りや痛みで歪められた顔つきをしている。彼女はほとんどグロテスクなの。そんな彼女の変化を演じるのはとてもクールだと思ったわ」と続け、カレンの意外な一面を明かしてくれた。
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アンのいうカレンの“意外なギャップ”を際立たせているのは、そのゴージャスなブロンドヘア。その美しい金色はカレンの可憐な一面をより鮮明にしている。実はこの金髪のアイディアはアン自身のものだそう。アンは「プロデューサーたちは、最初私にブロンドにしてほしくなかったのよ。だから髪を染めて、ビデオに撮って、それを送ったの。そしたらプロデューサーの1人が『なんていいアイディアなんだ!!』って言ってくれのよ!」と、かつてない姿となった秘話にも触れる。
カレンの“グロテスク”な一面は、美しい金髪と大きな瞳を持つ彼女の容姿からは全く想像もつかない。しかし、予告編などでベイカーに時折見せる表情は、氷のように冷たいことも。息を呑むほどの美貌を持つ彼女がいかに変容してゆくのか? これまで我々が見たことのないような新たなアン・ハサウェイの演技に期待に胸が高まる。
Netflixオリジナル映画『セレニティー:平穏の海』は3月8日(金)よりNetflixにて配信開始。