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飲んだくれの“パーティーピーポー”や、離婚から立ち直れない男、危ういFBI捜査官、そして特殊部隊の凄腕スナイパーと、様々な役を演じてきたブラッドリー。今回のジャクソンのような超売れっ子ロックスターという役柄は、彼にとって初めて。だが、驚くべきことに、劇中でジャクソンが歌う“うた”は全てブラッドリー本人が歌っている。しかも相手役は、世界的な歌姫レディー・ガガ。この役を演じることへのプレッシャーは半端ではなかったという。
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ブラッドリーは初めての監督業をこなす傍ら、ギターとピアノのレッスンに加え、ボイストレーニングも受けた。ブラッドリーは「歌うのは簡単じゃないですね(笑)」と認めつつ「大勢の人たちの前で歌うのはとくにね! 最初は、Aメロを歌っただけで息切れしてしまって…。半年間、週に5日間を歌のレッスンに費やしました。もちろん僕自身ではなく、ジャックとしてね!」と語り、とてつもないトレーニングをしたことを語る。
ブラッドリーに生歌を披露することを勧めたのはガガだったそうだが、これに関してブラッドリーは「彼女とは出会った初日から居心地が良かったんだよ。初対面であった日に一緒に歌うことになったのだけど、全く緊張をしなかったんだ」とふり返り、「彼女はその場に意識を集中させてくれるし、とても温かいんだよ」とガガの影響力の強さを明かした。
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そしてブラッドリーの背中を押すことになったガガは、「ブラッドリーは本当に素晴らしい“うた”を持っているの。初めて一緒に歌った時、私はあまりの感動にピアノを弾く手を止めたわ。彼は魂の底から歌うの。それは彼が演じるジャクソンというキャラクターを強く反映させている。ブラッドリーはスタジオでかなりの時間をミュージシャンらと一緒に過ごし、音楽や音楽業界の裏側を熱心に研究していたの。そういう彼の姿を見て、本当にすごいと思ったわ」と語り、ブラッドリーの隠れた才能を絶賛すると共に、役作りに没入する彼の姿に敬意を表した。
ブラッドリーの血の滲むような努力の甲斐あって、本作は世界中の国際映画祭と名だたるメディアから称賛を贈られた。さらに公開された国々でも大ヒットし、世界興収は400億円を突破、批評面と興行面の両面において大成功を収めた稀に見る作品となった。
世界的な歌姫であるガガをして、「素晴らしい!」とまで言わしめたブラッドリーの歌声。そんなブラッドリーの芸達者ぶりには、ただただ脱帽するしかない。ひょっとすると、アカデミー賞の前にグラミー賞受賞のニュースが世界を駆ける、かもしれない。
『アリー/ スター誕生』は全国にて公開中。