宮崎監督が月刊「モデルグラフィックス」に連載していたエッセイが原作の本作は第一次世界大戦後の世界恐慌の時代を舞台に、国家のために飛ぶことをやめ深紅の飛行艇に駆る賞金稼ぎの“豚”ポルコ・ロッソが主人公。
ポルコを慕う飛行機設計技師の少女・フィオやホテル・アドリアーノのマダム・ジーナ、俳優を目指すアメリカ人の飛行艇乗り・カーチスらが織りなす「大人のカッコよさ」あふれる冒険ファンタジーになっている。
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ポルコ・ロッソにはチャールズ・ブロンソンをはじめ数々の映画の吹き替えやドラマ、映画への出演、ナレーターとしても活躍する森山周一郎。マダム・ジーナには「知床旅情」などの名曲を世に送り出し『居酒屋兆治』などへの出演でも知られる加藤登紀子を迎える。
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またフィオ・ピッコロに岡村明美、ミスター・カーチスに大塚明夫、ピッコロおやじに桂三枝、マンマユート・ボスに上條恒彦など、声優界、俳優界からバラエティに富んだ面々が出演している。
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世界恐慌まっただ中の不況にあえぐアドリア海で真っ赤な飛行艇を操る賞金稼ぎ、ポルコ・ロッソは、空賊のマンマユート団による誘拐事件などを解決して賞金を手に入れ、自由気ままに暮らしていた。
仕事を終えたポルコはイタリア空軍のエースとして活躍していたポルコの素顔を知る数少ない存在であり、ポルコの戦友たちと結婚しては死別を繰り返してきた未亡人・ジーナが経営するホテル・アドリアーノへと向かう。
ある夜、ホテル・アドリアーノに空賊たちが助っ人として招いたキザなアメリカ男・カーチスが現れ、美しいジーナに魅了されたカーチスはポルコに対抗意識を燃やすように。そして誇りと女と金をかけてポルコ対カーチスのロマン溢れる男同士の空中対決が始まる…というストーリー。
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宮崎監督が月刊「モデルグラフィックス」に連載していたエッセイから広がった“空”への憧れと“飛行艇愛”が存分に詰まった珠玉の名作『紅の豚』は11月2日(金)21時~日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」で放送。