座談会に参加してくれた、20~50代までの女性たちの半数が涙したという本作。座談会では、作品の見どころやキャストの魅力について語ってもらった。
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■知念侑李と中川大志の吹き替えなしの演奏に感動!
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Cさん:もともとジャズが好きなので、音楽を通じて描かれるこの作品も「観たい!」って思ったんです。驚いたのは、知念さんや中川さん、俳優さんたちが演奏していたこと。ジャズ特有の息の合わせ方とか、すごい~って見とれてしまいました。
Eさん:吹き替えなしで本人が演奏って、凄いですよね。
Fさん:撮影前に数ヵ月練習したって聞きましたけど、数ヵ月であれだけできるって、本当に凄い!
Dさん:しかもセッションのシーンで、知念さんと中川さんがすごく楽しそうに演奏していたのも印象的で。
Bさん:そうそう! 文化祭のシーンは小松菜奈ちゃんも加わって、お互いがお互いを思っている3人の友情にぐっときました。「マイ・フェイヴァリット・シングス」が流れるところは特にぐっと来て…涙があふれてきました。
Eさん:私も! あのセッションシーンは泣きましたね…。
Aさん:ただ、音楽映画だと思っていたので、「マイ・フェイヴァリット・シングス」や「モーニン」だけでなく、もっとたくさん聴きたかったなぁって。
Cさん:たしかに。でも、ジャズバーでディーンさんが歌ってみんなでセッションするシーンも、格好良かったなぁ。
Aさん:そうだ、この人は歌が上手かったんだって(笑)。
Fさん:バンドを描いた映画はよくあるけれど、ジャズセッションという形はあまりなかったので、それも新鮮でしたね。
■音楽を通じて描かれる三者三様の友情と恋に泣いてしまう
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Cさん:原作漫画は読んでいなかったんですが、漫画が原作ということで、実は軽い気持ちで観たんです。でも、小説を読んだ後のような充実感がありました。
Bさん:私は原作を読んでいますが、本当にあの3人の俳優さんたちがキャラクターにぴったりだったなって。薫と千太郎の 2人の身長差とか性格の違いとか、しっかり描かれていましたし。
Fさん:それぞれが片想いをしていて、恋っていいなぁとも思いました。何よりも、音楽を通して心が通じ合うのが素敵で。男同士でも女同士でも好きになる、解りあえることが伝わってきて…。
Dさん:ほんとうに、薫と千太郎は男同士だけれど友だちとして相思相愛、2人の友情が素敵でした。文化祭のセッション後のシーンも、青春だなぁって思えるいいシーンで、ふたたび涙が…。
Eさん:男性同士の友情で泣いてしまうって、実はあまりないですよね。男同士は照れくさくて気持ちを言えなかったり、そういうもどかしさがあるから感極まっちゃうのかな。
Cさん:薫や千太郎がつらい人生を送ってきた、という彼らの背景も影響しているのかも。親から得られなかったものを友だちから得ている感じというか…。
Aさん:それもあるかもしれないですね。私は、感情移入するというよりも3人の青春劇を観てている感覚で、彼らのあの関係性がとても羨ましいなぁって。こういう青春を送ってみたかったなって思いました。共感というよりも憧れのほうが強かったです。
■「坂道のアポロン」を観て日常がちょっとだけ変わった
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Aさん:3人の友情に影響されたのか、映画を観終わって、最近連絡をとっていない友だちに連絡してみようって、会いたいなって思ったんですよね。
Fさん:それは私も思いました! 大切な人に会いたくなりますよね。
Dさん:私は、物語の舞台になっている長崎に、佐世保に行ってみたくなりました。ロケ地も巡ってみたい。
Eさん:長崎の情景が本当に素敵で、あの景色だけでも泣けてきますよね。こうして話していると、もう一度観たくなってきた。もう一度、観よう!
Dさん:あの3人が通っていた坂の描き方も印象深く残っていますね。
Cさん:たしかに! 美しい坂道でしたね。
Dさん:誰にでもずっと通ってきた道、景色があると思うんですけど、この映画ではそれが坂道で。上りはすごく大変だけれど、下りは飄々としているような、登場人物の心情と坂がリンクして描かれているのが良かった。
Aさん:自分にとっての坂道=日常にあった景色を思い出しますよね。そんなふうに過去を思い出すって、いいものですね。
Fさん:あとはもう純粋に音楽っていいなって。何か楽器をやっていたらよかったなぁって思ったので、これから挑戦してみたいと思いました。
Bさん:私も演奏はできないけど、ジャズっていいなって思いましたし、ジャズの生演奏を聴けるお店にも行ってみたいです。
『坂道のアポロン』は3月10日(土)より全国にて公開。
公式サイト:http://www.apollon-movie.com/
(C) 2018 映画「坂道のアポロン」製作委員会 (C)2008 小玉ユキ/小学館