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友情、恋愛、音楽と全力で向き合う若者たちの青春を描いた本作で、ヒロインとして新たな魅力を放っている小松さん。2017年は、『沈黙 -サイレンス-』でハリウッドデビューを果たし、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』でもヒロインを演じるなど大躍進を遂げた。
2018年最初の出演作となる『坂道のアポロン』では、佐世保弁が愛くるしい、素朴な「りっちゃん」こと律子役を熱演している。主人公・薫(知念さん)が想いを寄せるクラスメイトにして、当の彼女は幼馴染である千太郎(中川さん)に恋をしている…という微妙な三角関係も見どころのひとつだ。
三木監督いわく、律子は単なるヒロインではなく「薫と千太郎の友情を見守っていく役」。律子の見つめる目線や表情で、観客が薫と千太郎の関係性の変化を感じる、重要なポジションにいるという。劇中では、男子2人がジャズ・セッションにのめり込む姿を愛おしそうに見つめる姿が印象的だが、演じる小松さんも「2人が練習しているのをずっと近くで見てきたので、本当に感動してしまって、自然と感情が動かされてしまいました」と語るほど、気持ちを込めて演技していたことがうかがえる。
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そんな小松さんについて、彼女の出演作『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』でもメガホンをとった三木監督は、「感情の揺れを演技として技術的にこなすんじゃなくて、自分の中から湧き上がるものをすごく大事にしている女優さん。それが本当の感情だからこそ、より観客に伝わりやすくなる」と絶賛。「(律子の役は)受け身で芝居を進めていかなければいけないんですけど、むしろその受け取り方が観客への橋渡し役になるので、せっかく(男子)2人がいい演奏をしても、律子の受け取り方が良くないと観客には伝わらなくなってしまう。そこを菜奈ちゃんに演じてもらえたことは、僕は本当にうれしかったですね」と明かし、小松さんの“功績”について言及する。
そして、男子2人もまた、そんな小松さんの演技と存在感に魅了されていた様子。薫役の知念さんは、「どんな表情も可愛くてドキッとするというか、あんな素敵なりっちゃんに想われている千太郎って本当に幸せ者だなって、いつも横顔を見て感じていましたね」とコメント。千太郎役の中川さんは、「現場に入ってカメラの前に立っても、すごく引き込まれる何かがあるなと思いましたし、現場で生まれる感情とか空気感を感じながら現場に立っているのを僕はよく見ていたので尊敬もしています。とにかく面白い人ですよね」と同様に絶賛を贈っている。
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今後も、大泉洋と共演する『恋は雨上がりのように』など話題作への出演が控える小松さんが、女優として着実にレベルアップを果たした本作の「りっちゃん」役。監督やキャスト陣も絶賛する、繊細な演技を楽しみにしていて。
『坂道のアポロン』は3月10日(土)より全国にて公開。