■『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のテーマは「闘争」
「光か、闇か」。前作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で文字通り、フォースの力に目覚めた主人公レイは、長年行方知れずだった伝説のジェダイ騎士、ルーク・スカイウォーカーと出会い、フォースとジェダイにまつわる衝撃の事実と向き合うことに…。一方、父親のハン・ソロを自らの手で殺したカイロ・レンにも新たな試練が訪れる。
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そんな本作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』について、ケネディは「テーマは“struggle”」だと語る。日本語では「闘争」と訳せるが、単なる戦いではなく、苦しみやもがき、葛藤といった意味合いが強い言葉だけに、レイとルーク、そしてカイロ・レンの内面をより深く掘り下げる内容になっている…ということだろう。その意味では、1980年に公開された『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』に近い作風だと推測できる。
「どちらの作品も、3部作の中間点なので、確かにそう言えるわね。前作でキャラクターや世界観を紹介し、いわばセットアップが完了したから、今回はより奥深いドラマ性を味わってもらえるはず。もちろん、エンターテインメントだから、ユーモアの要素も盛り込んでいるわ」。
■「スター・ウォーズ」監督に求められる資質は?
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2017年はシリーズにとって、波乱の1年でもあった。来年公開される『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』、2019年12月公開を目指す『スター・ウォーズ』エピソード9と、立て続けに監督の交代劇に見舞われたのだ。それだけに、責任者であるケネディが「スター・ウォーズ」監督に求める資質とは一体何なのか、気になるところ。教えてください!
「力強いキャラクターと、物語を生み出せる力ね。それ無しに、映画と観客を結びつける“絆”は生まれないから。その上で『スター・ウォーズ』のように数百、数千というスタッフやキャストを同じビジョンに向かわせるリーダーシップが必要だと思うわ。今回、メガホンをとったライアン・ジョンソンは、まさにそんな人物。思慮深く知的で、準備にも抜かりがなかった」。
■さらなる拡大を続ける「スター・ウォーズ」の未来とは…
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そのライアン監督に、エピソード9以降に製作される新3部作を託したことからも、ケネディがいかに全幅の信頼を寄せているかがわかるはず。公開時期は未定ながら、新3部作は「いままでの『スター・ウォーズ』で描かれなかった、銀河の一角から来た新しいキャラクターたちが登場する」といい、ファンの期待は高まるばかりだ。
「具体的な内容はまったく未定。年が明けたら、意見を交わすブレインストーミングを始める予定よ。ファンの期待はよ~く分かっているつもり。だからこそ、工場で再生産するような作品ではなく、常に驚きと新鮮さ、何よりファンが『スター・ウォーズ』を愛し続ける要素を大切にしたいわ。私自身、チャレンジが大好きだし、進化したいと思っている。『スター・ウォーズ』シリーズがそうであるようにね」。